琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

僕に澱んでいる「不謹慎」な考え

※気が滅入る内容なので、無理して読もうとしないでください。 火曜日にサッカー・チャリティマッチを観ていた。 世界のビッグネームや日本代表選手たちが、次々に登場し、「日本、がんばれ」「ともに生きよう!」というようなメッセージを、慎重に言葉を選び…

ひつまぶし ☆☆☆☆

ひつまぶし作者: 野田秀樹出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2011/02/18メディア: 単行本 クリック: 17回この商品を含むブログ (7件) を見る 内容紹介 野田秀樹、久々の著作。タイトルは「ひまつぶし」、ではなくて、「ひつまぶし」。野田地図「南へ」上…

それはパパにもわからない(1)

昨日の夜、いままさに寝付こうとしている息子に「おはなし」をしていたのです。 「世間でやっているという、親らしい行為にチャレンジしてみよう」と。 お話は、定番の『ももたろう』。 大人感覚で、「いまさら、『ももたろう』じゃあ、つまんないんじゃない…

「わからない」人たちへ

最近の震災・原発関連の報道、とくに「専門家たちの意見」をtwitterなどで見るたびに、僕はどんどん混乱していくのです。 これは、どれが正しいのだろうか?って。 以下は、以前別の場所で書いたものを一部改変しています。『「科学的」って何だ!』(松井孝…

神様のカルテ2 ☆☆☆☆

神様のカルテ 2作者: 夏川草介出版社/メーカー: 小学館発売日: 2010/09/28メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 155回この商品を含むブログ (99件) を見る 内容説明 医師の話ではない。人間の話をしているのだ。 栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間…

ラテンアメリカ十大小説 ☆☆☆☆

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)作者: 木村榮一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/02/19メディア: 新書購入: 5人 クリック: 118回この商品を含むブログ (32件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) インディオたちがのこした伝承とヨーロッパの…

僕の身近な「放射線」の話

東京都の浄水場で乳児向けの暫定規制値を超えた放射性物質が検出されたため、首都圏ではペットボトルの水が軒並み売り切れ、「水の買い占め」が問題になっていた。 僕が住んでいる九州は、いまのところ、そんな問題には無縁だと思っていたら、夕方のニュース…

"Go home and love your family."

参考リンク:マザー・テレサの名言から考える「今、自分にできること。」 : earth in us. ↑のエントリを読んで、僕はマザー・テレサのある言葉を思い出しました。 ノーベル平和賞を受賞したとき、インタビュアーに「世界平和について我々にできることは?」…

ラスト・チャイルド ☆☆☆☆

ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ジョン・ハート,東野さやか出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/04/30メディア: 文庫 クリック: 16回この商品を含むブログ (46件) を見るラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: ジ…

ソフトバンク・孫正義社長の「究極の自己満足」

『カンブリア宮殿<特別版> 村上龍×孫正義』(日経プレミアシリーズ)より。この本のなかで、ソフトバンクの孫正義社長が、20代で「後期の慢性肝炎」と診断され、「5年くらいで肝硬変になり、肝がんで死ぬかもしれない」と宣告されたときの話が紹介されてい…

仕事道楽―スタジオジブリの現場 ☆☆☆☆☆ (再掲)

仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書)作者: 鈴木敏夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/07/18メディア: 新書購入: 12人 クリック: 98回この商品を含むブログ (118件) を見る (以下は「岩波新書」のサイトより) ■内容紹介 「この会社は毎日何が起…

いいときには、とてもいいものです。

参考リンク:物語にできること - 空中キャンプ 僕も「物語」を愛する人間のひとりであり、↑のエントリを読みながら、いろんなことを考えました。 たしかに、この未曽有の大災害は、たくさんの「物語」をこれから生みだすことになるのでしょう。 僕がいま読ん…

「患者さんを見捨てて逃げた」というのは誤報です。

参考リンク:福島・双葉病院「患者置き去り」報道の悪意。医師・患者は患者を見捨てたりしていなかった - 絵文録ことのは - BLOGOS(ブロゴス) - livedoor ニュースこの「医師・職員が患者を見捨てて逃げた病院」のニュースは、昨日、twitterでいろんな人が…

『ハゲワシと少女』と「テレビを消す自由」

なんだか今日はすごく仕事も忙しくて、疲れもとれないので、なるべくテレビやネットには触らずに過ごしています。「情報とそれをめぐっての人々の感情の渦」みたいなものに、圧倒されてしまっていて。 とくに、「マスメディア」に対するtwitter上での争いを…

アンパンマンは君さ

最近、2歳半の息子は、児童センターで「アンパンマン体操」をやっています。 アンパンマンは君さ 元気をだして アンパンマンは君さ 力のかぎり そんなフレーズを、まだたどたどしくも、いっしょうけんめいに唄って体操をしている息子をみながら、僕は、被災…

「不謹慎」という病

参考リンク:今、Twitterやmixiで日常のこと書くと非国民扱いされることについて僕もTwitterをやっているのですが、今回の地震が発生してから、タイムラインに流れてくる「つぶやき」の中には、「心底腹が立つ」もの���少なからず含まれていました。 それは、…

「名もなき人たち」へ

参考リンク:渡辺由佳里のひとり井戸端会議: いま、黙っている理由地震が発生して以来、どうすればいいのだろう、と内心悩みながらも、実際には僕の周囲には目立った変化もなく、という時間を過ごしています。 twitterで、助け合う人たちの温かさに触れて思…

ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 ☆☆☆

参考リンク:『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』公式サイト あらすじ:兄ピーターと姉スーザンがアメリカ滞在中、エドマンド(スキャンダー・ケインズ)とルーシー(ジョジー・ヘンリー)のペベンシー兄妹は、意地悪ないとこのユースチス(ウィル・ポ…

「自分の経験を信用するな」

妻に聞いた話。 いまは大学の教授になった某先生は、医者になって3年目か4年目くらいのときに、自分の下について研修することになった新人の医者に、こんなことを言っていたそうだ。 「自分の経験を信用するな。新しい患者さんの担当になったら、ありふれた…

アフリカ―資本主義最後のフロンティア ☆☆☆☆☆

アフリカ―資本主義最後のフロンティア (新潮新書)作者: 「NHKスペシャル」取材班出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/02メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (25件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) いまアフリカに、世…

自分の運の良さを「正しさ」だと勘違いしている人たちへ

先週の金曜日、飲み会帰りのタクシーで60歳くらいの運転手さんと、熊本の3歳の女の子が20歳の大学生に命を奪われた事件の話になった。 「あれは親にも責任がありますよ。まだ3歳なんだから、親も目を離したらいかんですよ。トイレに行かせるのだって、ちゃん…

サニーブライアンの思い出

僕の忘れられない馬が、また一頭逝ってしまいました。netkeiba.comの記事より。 3日夜、97年の2冠馬サニーブライアンが、余生を送っていた北海道浦河町の優駿ビレッジAERUで病気のために死亡した。17歳だった。 同馬は、父ブライアンズタイム、母サニースイ…

ヒア アフター ☆☆☆☆

映画『ヒア アフター』公式サイト あらすじ: 霊能力者としての才能にふたをして生きているアメリカ人のジョージ(マット・デイモン)、津波での臨死体験で不思議な光景を見たフランス人のマリー(セシル・ドゥ・フランス)、亡くなった双子の兄と再会したい…

ペンギン・ハイウェイ ☆☆☆

ペンギン・ハイウェイ作者: 森見登美彦,くまおり 純出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2010/05/29メディア: 単行本購入: 30人 クリック: 1,716回この商品を含むブログ (200件) を見る 内容紹介 小学四年生のぼくが住む郊外の町…

こんな夢をみる。

昨夜、家で、妻と「日頃どんな夢をみているか?」という話をしていた。 僕が「いまでもときどき、国家試験1か月前なのに、全く勉強していない、どうしよう……」という夢をみる、という話をしたあとで、妻がこんなことを言っていた。妻はいまでも、「あっ、1週…