第5回中学の配慮で開花した才能 不登校から成績トップへ 高校進学は…
有料記事インクルーシブ教育@japan 発達障がいからの進学
編集委員・宮坂麻子今秋、東京都内のホールで、iPadを手に研究成果を発表する東北地方の公立中学2年の男子生徒がいた。全国から選ばれた生徒が、参加者や審査員に発表する場だ。「私のこの研究は……」
科学分野に限らず様々な研究を行い、社会分野や芸術分野でも各種の賞を受賞して、活躍している。この日の発表でも、見事、入賞を果たした。
だが、小学生時代は「地獄」と言うほどつらい日々だった。
幼いころから、よく動き回る子だった。友達との距離感がつかめず、戦いごっこをすると、どんどん激しくヒートアップする。年長になってもひらがなの読み書きができず、検査を受けた。知的障害ではなかったが、自閉スペクトラム症(ASD)傾向と、読み書きに困難があると言われ、就学相談では特別支援学級を勧められた。
学級の人数が少なく、担任以…