【カイロ=大内清】フランス南部ニースで群衆にトラックが突っ込むなどして80人以上が死亡した事件について、オランド仏大統領は「テロの性質を帯びている」との認識を示した。射殺された運転者の男の動機や背後関係などは不明だが、仮に男がイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)などの過激思想に共鳴していたとすれば、欧州屈指の保養地であるニースを「イスラムの敵」の象徴とみなして犯行に及んだ可能性もある。 イスラム教では一般的に、水着などで肌を露出することや、男女が公然と交際することはご法度とされ、過激派にとってはふしだらな「非イスラム的」振る舞いだとして攻撃対象にさえなる。 今回の犯行の現場となったニースは、地中海の高級リゾート地として名高く、欧州各地から行楽客が集まることから、その代表格ともいえる。 男のルーツとみられる北アフリカのチュニジアでは昨年6月、欧州を中心とした外国人に人気がある中部