ファッション業界は移り変わりが激しく、ブームを迎えたブランドが反動に苦しむケースも少なくない。しかし今は、低迷や停滞期を経て人気が再燃したり、ブームが落ち着いた後の再加速に成功したりのケースが散見される。トップ交代を含む組織の在り方にメスを入れたケースから、最初のブームでは取り組まなかったプロモーションやコミュニケーションに注力した事例まで、人気再燃の理由はさまざまだが、多くのケースには共通項が存在する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月5&12日合併号からの抜粋です)
「ダサい」のイメージがない
若い世代へのリーチにSNSで成功
人気が再燃しているブランドにおける最も顕著な共通項は、「人気だった」や「人気がある」ことを“なんとなく”知っている若者の獲得に成功したことだろう。代表例は、2000年代初頭にプレミアムデニムブームを経験した親を持つZ世代を取り込んだ「ディーゼル(DIESEL)」や、かつてカラフルなプリント柄のポーチを収集した女性らのパートナーや子ども世代にも響くような商材開発やマーケティングに取り組んだ「レスポートサック(LESPORTSAC)」など。新ラインからさまざまなコラボレーションを繰り出す「フェイラー(FEILER)」も、長年のファンの存在なくしては顧客の裾野拡大はできなかっただろう。
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