輸送の安全を確保するために必要な知識、技能を備えた人材の育成を実施しています。
電車の乗務員には、動力車操縦者養成所において乗務員養成研修やフォローアップ研修を実施し、乗務員に必要な知識、技能の保有とその向上に努めています。
現業職場においては、年間研修計画に基づき故障処置訓練、機器取扱い習熟訓練などの職場内研修を実施して社員の知識及び技術の向上に努めています。
また、過去の重大事故発生時において、安全の確保に努めてきた歴史及び教訓を風化させることのないよう、2016年度に総合研修訓練センター内において「安全繋想館」を開設しました。
乗務員として必要な知識や技能の習得・向上を図るために、動力車操縦者(運転士)養成研修、車掌養成研修、フォローアップ研修等様々な研修・訓練を実施しています。乗務員養成研修ではCAI(コンピュータを使用した研修支援システム)や電車運転シミュレータを様々な模擬訓練に活用し学習しています。
2006年度に開設した「事故に学ぶ展示室」では、過去の事故から安全の重要性を学び、安全確保の意識高揚を図って参りました。2016年度より、これらの設備をより充実させ、更なる安全を追求する「安全繋想館」を開設いたしました。
鉄道がさまざまな分野の総合的な技術で成り立っていることを認識し、自部門での業務のみにとらわれず、多角的な視点から鉄道システムを理解できる社員を育成する目的で実施している研修プログラムで、2003年度から開講しています。
営業部、運転部、車両部、工務部、改良建設部、電気部に所属する25歳~35歳までのエキスパート職とグループ会社の社員を受講対象とし、鉄道技術や鉄道営業・運転の知識のほか、安全に関すること、鉄道業界の動向など、鉄道に関する幅広い知識について、座学や実習、見学を通じて身につけられるカリキュラム構成(のべ約300時間)としています。
日比谷線列車脱線衝突事故などの重大事故を教訓に、安全性の維持・向上を目指した研究に取組んでいます。また、車両走行安定性の向上や騒音の低減を目指した研究などにも取組んでいます。
車両の走行安全性は、台車、車輪などの動的な状態やレールと車輪の接触状態を把握することが重要です。東京メトロでは、車輪がレールに加える力を常時監視することで、安全性を評価するシステムの開発に取組んできましたが、実用化のめどが立ちましたので、全線への設置を開始しました。