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2023年度の「SDGs未来都市」に青森県弘前市、東京都大田区など28都市選定 内閣府

2023年度の「SDGs未来都市」に青森県弘前市、東京都大田区など28都市選定 内閣府
編集部

内閣府は5月19日、2023年度の「SDGs未来都市」に、青森県弘前市や東京都大田区など28都市を選んだと発表した。SDGs未来都市のなかで特に先導的な事業とされる「自治体SDGsモデル事業」には10件を選んだ。(副編集長・竹山栄太郎)

累計で182都市に

SDGs未来都市は、持続可能なまちづくりに向けた地方自治体の取り組みを進めるため、ほかの自治体のモデルとなる都市。内閣府は「SDGsの理念に沿った基本的・総合的取り組みを推進しようとする都市・地域の中から、特に、経済・社会・環境の三側⾯の統合的取り組みによる相乗効果、新しい価値の創出を通して、持続可能な開発を実現するポテンシャルが⾼い都市・地域を選定」するとしている。

選定は2018年度に始まり、提案した自治体の中から毎年30都市前後が選ばれている。6年目となる今回は2県、24市、1区、1町の計28都市が選ばれ、累計で182都市となった。

2023年度の「SDGs未来都市」は以下の通り。かっこ内は提案のタイトル。

1 青森県弘前市(SDGsで切り拓く持続可能な「日本一のりんご産地」の実現)
2 群馬県桐生市(ゆっくりズムのまち桐生)
3 埼玉県鴻巣市(「人にも生きものにもやさしいコウノトリの里こうのす」の実現)
4 埼玉県深谷市(渋沢栄一「論語と算盤」の教えを踏まえた深谷版SDGsの実践)
5 千葉県木更津市(ORGANICCITYPROJECT~木更津SDGs推進モデル~)
6 東京都大田区(羽田から未来へはばたくおおたSDGs未来都市の実現~新産業と匠の技が融合するイノベーションモデル都市~)
7 東京都東村山市(ワンランク上のベッドタウン東村山~SDGsビジョン「笑顔つながる東村山」を目指して~)
8 富山県氷見市(美しい海と山がつなぐ“食都氷見”~人自然食文化で輝く交流のまち~)
9 石川県七尾市(里山里海未来都市七尾~心豊かな人々が幸せに暮らし続けるまち~)
10 石川県野々市市(小中高大連携による持続可能なインパクトシティののいち創生事業)11 福井県大野市(産業・人・自然が生き生きと好循環する結のまち)
12 山梨県(誰もが豊かさを実感できる「豊かさ共創社会やまなし」の実現)
13 長野県松本市(三ガク都まつもとSDGs未来都市~自分らしく生きるジェンダー平等のまち~)
14 京都府宮津市(日本三景天橋立のあるまち宮津の未来へつなぐチャレンジ~SDGsな観光地づくり、若者から選ばれるまちづくり、資源循環の促進~)
15 兵庫県(公民連携により未来へつなぐ持続可能な兵庫)
16 兵庫県加古川市(「水辺×駅周辺」が人をつなぐ職・住・憩まるごと創造プロジェクト)
17 兵庫県三木市(100年後も誇りを持って暮らせるまち三木)
18 兵庫県三田市(「ひと」×「まち」×「さと」が織りなすSDGs未来都市三田)
19 鳥取県八頭町(八頭町SDGs未来都市計画~人が輝き未来が輝くまち八頭町~)
20 島根県松江市(「国際文化観光都市松江」の豊かさ創出~地域と世代をツナグ「水の都」と「城下町」の持続可能な発展を目指して~)
21 岡山県備前市(びぜんウェルビーイング構想~夢と希望にあふれ活力に満ちたまちの創生~)
22 広島県福山市(多様な主体が参画し、新たな価値を創造する「福山版サーキュラーエコノミー」の実現)
23 愛媛県四国中央市(若者に選ばれるサステナブルな紙のまち創造事業)
24 福岡県糸島市(地域力を生かした“糸島スタイル”の持続可能なまちづくり)
25 佐賀県鹿島市(健康な有明海・流域に立脚する、くらしやすく持続可能な鹿島市)
26 宮崎県延岡市(「市民がまんなか~市民力・地域力・都市力が躍動するまちのべおか」を目指して)
27 鹿児島県出水市(~世界に誇れる豊かな自然、未来へ紡ぐいにしえのまち~の継承)
28 鹿児島県奄美市(世界自然遺産と歴史が織りなす環境文化経済循環都市の実現)

また、SDGs未来都市の中で、「多様なステークホルダーとの連携を通し、地域における⾃律的好循環の形成が⾒込める、特に先導的な事業」(内閣府)とされる「自治体SDGsモデル事業」には10件が選ばれ、2018年度からの累計で60都市となった。今回の10都市のうち、新潟県佐渡市は前年(2022年度)にSDGs未来都市に選定されている。

2023年度の「自治体SDGsモデル事業」は以下の通り。かっこ内は事業名。

1 青森県弘前市(SDGsで未来につなぐ「日本一のりんご産地」実現プロジェクト)
2 東京都大田区(多様な主体との連携による、持続的なイノベーションモデルの構築)
3 東京都東村山市(ワンランク上のベッドタウン~SDGsで笑顔つながるプロジェクト~)
4 新潟県佐渡市(ローカルSDGs佐渡島 推進事業)
5 石川県野々市市(市民のリスキリングによるサステナブルスキル育成を促すオープンバッジ制度)
6 福井県大野市(ほし・ひと・エコ推進事業)
7 山梨県(誰もが豊かさを実感できる「豊かさ共創基盤」構築プロジェクト)
8 兵庫県(SDGsを体現す���「ひょうごフィールドパビリオン」を核とした地域価値創造、交流人口創出プロジェクト ~ Our Field , Our SDGs ~)
9 島根県松江市(「水の都・MATSUE DREAMS」で達成する持続可能な経済・社会・環境)
10 宮崎県延岡市(「DXとGXの両輪によるもっと豊かに、もっと元気に、もっと明るく、もっと安全・安心に、働き、学び、暮らせるまちづくり~「一人ひとりが主役」の時代をつくる~)

選定都市の一覧は内閣府のウェブサイトにも掲載されている。各都市の提案資料も後日公開される予定。

竹山栄太郎
竹山栄太郎 ( たけやま ・えいたろう )
朝日新聞SDGs ACTION!編集長。2009年に朝日新聞社入社。京都、高知の両総局で勤務後、東京・名古屋の経済部で通信、自動車、小売りなどの企業を取材。2021年にSDGs ACTION!編集部に加わり、副編集長を経て2024年4月から現職。
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