ファンク・ギターとはなにか。
僕は学部生のころ、ブラック・ミュージックを専門に演奏するサークルに所属していた。
ファンク・ギタリストとして4年間活動し、改めて思うことがある。
「ファンク・ギターってなんだ?」
折しも分析哲学という「言葉遣いや概念の定義を扱う学問」に携わっている身として、この問題を一身に引き受けようと思った次第。
それから数日、メインで研究している作者性だとかサブで研究しているVaporwaveを放り投げ、驚天動地の熱意でもって書きあげたのが本稿である。*1
私見を言わせてもらえば、ファンク・ギターとはベースやドラムやホーンよりもずっとずっとずっと過小評価されているジャンルである。キーボードよりは幾分マシだ。
過小評価でなければ、こう言ってもよいが、だいぶ誤解されているジャンルでもある。あとで後述することになるが、カッティングひとつ取っても、その奏法の本質はだいぶ勘違いされている。*2 *3
そんなわけで、「ファンク・ギターとはなにか」について、我々は多くのことを知らないと言わざるを得ない。
とはいえ、ファンク・ギターというのは地味なパートでもなければ、冗長な存在でもない。むしろ、ファンク・サウンドを構成する極めて重要な要素である。それは単に、あまり知られていないのだ。
だからこそ、本稿は書かれた。本稿は一貫して、ギターという楽器を通したファンク・ミュージックを素描する。
これは半世紀に渡るファンク・ギターの歴史であり、ありえないぐらいギターに特化したファンクのディスクガイドであり、ギタリストにとってはプレイスタイルの教本としても役立てることもできよう。僕は自画自賛を惜しまないタイプの人間だ。
めくるめくファンク・ギターの世界へようこそ。
- ファンク・ギターの誕生 エピソード1:Jimmy Nolen、Catfish Collins
- ファンク・ギターの誕生 エピソード2:Freddie Stone、Leo Nocentelli
- ジミ・ヘンドリックス meets Funk!?:Eddie Hazel
- ジャズ・ファンクと「ファンキーなギターソロ」:Grant Green
- 70s ファンク全盛期:Al McKay、Ernie Isley、Ray Parker Jr.
- スタジオ・ミュージシャンの逆襲:David T. Walker、Cornell Dupree、ほか
- ディスコ、「ファンク・ギター」の再定義:Nile Rodgers
- 不毛の時代からモダン・ファンクへ
- 総括「ファンク・ギターの50年」
ファンク・ギターの誕生 エピソード1:Jimmy Nolen、Catfish Collins
言うまでもなく、ファンク・ギター誕生の瞬間とは、ファンクが誕生した瞬間である。
ファンクは「ソウルブラザーNo.1」James Brownによって60年代末に創始された。問題は、「JBのどの楽曲からファンクなのか」だが、僕は1967年7月にリリースされた「Cold Sweat」でほぼ間違いないと考えている。
根拠はいくつかあるが、ブルース進行ではなくワンコードを用いた最初の楽曲であることが決定打であろう。JBのキャリアで見ても、当時のポピュラー音楽全体で見ても、ありえない革新さでもって登場したのが「Cold Sweat」なのだ 。こんな楽曲、誰も聞いたことがなかったのだ。ソウルやR&Bから、突如として生まれた新ジャンル、その産声が「Cold Sweat」であった。
伝説によると、James Brownはメンバーにこう告げたらしい。「お前ら、全員ドラムだと思って演奏しろ」。*4
メロディアスな西洋音楽に対する逆張りは20世紀ブラック・ミュージックの本質的な部分だが、ここまで極端なものは前代未聞であった。*5。何を隠そう、この瞬間からギターはタンバリンとなったのだ……。
さて、ギターに注目してほしい。Cold Sweatはギターが2本収録されている。
①チャクチャクとしたカッティングサウンド。
②5弦6弦でベースとユニゾンする、単音のリフ。
ここで紹介しなければならないギタリストこそ、Jimmy Nolenである。
1965年からJames Brownのバックバンド「JB's」として活動したジミー・ノーレン。彼こそは、ファンク・ギター誕生の瞬間に立ち会った、創始者の一人に他ならない。
おそらくはパート②がジミー・ノーレンだが、その辺りは定かではない。というのも、①のようなカッティングも、ジミーが得意としたプレイの一つだからだ。*6
「chicken scratch」と呼ばれるジミーのスタイルは、ハイを強調したEQと、ブリッジ付近でピッキングすることで、キンキンとしたサウンドを生み出すもの。「打楽器としてのギター」を追求した末のスタイルである。
ジミーのプレイは、「Cold Sweat」以前から聞くことができる。一例として「Papa's Got a Brand New Bag」(1965)と「I Got You (I Feel Good)」(1966)のソリッドなカッティングを挙げておこう。「Cold Sweat」以降も「I Got the Feelin’」(1968)など、ファンク最初期のレコーディングに多数参加した。
しかし、ファンク・ギターの創始者ジミー・ノーレンは、JB'sの他メンバーとともに1970年にJames Brownのもとを去る。*7
そこでジミーのあとを引き継いだのが、ファンク・ギター第2の刺客、Phelps 'Catfish' Collinsだ。1970年に、かの有名な弟・Bootsy Collinsとともに新生JB'sに参加する。
「Super Bad」(1970)、「Sex Machine」(1970)、「Soul Power」(1971)といったそうそうたるキラーチューンへの参加も見逃せないが、キャリアハイはなんと言っても71年のヨーロッパ・ツアーで弾き倒した「Ain't It Funky Now」(1970)であろう。ライブアルバム『Love, Power, Peace: Live at the Olympia, Paris, 1971』(1992)として収録されている他、映像も残っているのでYouTubeで見てほしい。
キャットフィッシュ・コリンズのプレイスタイルは、(JB'sメンバーとしてJBの要求に応える義務から)ジミーのそれと基本的には似通っている。しかし、聴取のレベルで聞き取れるのは、単音フレーズの多用である。
執拗に同じフレーズを繰り返すのが、キャットフィッシュの持ち味。ジミーよりも、一層ローファイというか、ヘタウマなのがキャットフィッシュのファンク・ギターと言えよう。*8
キャットフィッシュらはたかが1年所属しただけで、1971年にJB'sを脱退。後述するP-Funkに参加したりしている。JB'sという企業のブラック度がうかがえる。
TYPE-A「王道ファンク・ギター」
さて、ここで最初期のファンク・ギターに関して、そのスタイルをまとめておきたい。
ジミー・ノーランとキャットフィッシュ・コリンズを筆頭とするJBスタイルのファンク・ギターの特徴は、大きく分けて2種類あった。
①小気味よいコード・カッティング
- 短く音を切ることで、パーカッシヴなサウンドを作り出す
- ワンコード上での反復が基本
②単音リフの繰り返し
これらは、最も「ファンク」を体現したサウンドということで、本稿では「王道ファンク・ギター」と呼びたい。現代におけるファンク・ギターの大半は、このいずれかを含む。一例としてMark RonsonとBruno Marsによる大ヒット曲「Uptown Funk」(2015)を聞いてくれ。
サビでは①のスタイルのカッティング*10、Aメロでは②のスタイルの単音リフが用いられている。
しかし、「Uptown Funk」に言及するのはまだ早い。ここに至るまで、ファンク・ギターにはさらに40年近くの歴史があるのだ。
いずれにせよ、ここでまとめたTYPE-Aが、ファンク・ギターの基本中の基本である。
ファンク・ギターはなにをしているのか。
この質問に対する端的な答えはこうだ。「小気味よいコード・カッティングをしているか、単音リフを繰り返しているか、のいずれかだよ」。
ファンク・ギターの誕生 エピソード2:Freddie Stone、Leo Nocentelli
ファンク・ギターは、なにもJB'sメンバーだけで形になったわけではない。
JBが拠点としたオハイオ州から遠く離れた地で、ファンク・ギターは着実と萌芽を迎えていたのだ。
重要なプレイヤーを2人挙げておきたい。
一人目が、Sly & The Family Stoneのオリジナルメンバー・Freddie Stone。兄であるSly Stoneとともに、1967年にバンドを結成する。拠点は西海岸、サンフランシスコ。
もとより「ロックとファンクの融合」を掲げたヒッピー集団Sly & The Family Stoneにおいて、フレディのギターがリフ主体となるのは必然の流れであった。
『Stand!』(1969)以降、TYPE-Aなギター・リフが目立つようになる。「Sing A Simple Song」(1968)の他にも「I Want to Take You Higher」(1969)、「Thank You」(1969)など、ギターリフが目立つ曲が多数。
フレディのリフは、キャットフィッシュのそれと比べても、歌心があり現代的と言える。ジョン・フルシアンテが影響を受けたのも、こちらのサウンドであろう。ファンク・ギターからロック・ギターへの橋渡しとなったのが、フレディ・ストーンである。
もう1人の重要プレイヤーは、遠く離れたニューオーリンズで結成されたThe Metersのギタリスト・Leo Nocentelliである。
フレディのプレイに比べると、よりJB的な音をしているのが、レオ・ノセンテリのギターだ。TYPE-Aに忠実なスタイルながら、どこか洗練された感じが醸し出されているのは、セッション・ミュージシャンとしての余裕か。あと、Fender Starcasterっていうレアなギターを使っている。
手数の多いビートを主体とするニューオーリンズ・ファンクにおいても、レオのギターは存在感を放っている。「Cissy Strut」(1969)、「Look-Ka Py Py」(1969)を聞きたまえ。
こうして、最初期の重要ファンク・ギタリスト4人が揃った。
- Jimmy Nolen(JB's)
- Catfish Collins(JB's)
- Freddie Stone(Sly & The Family Stone)
- Leo Nocentelli(The Meters)
彼ら4人はみな、TYPE-Aの「王道」ファンク・ギタリストであった。すなわち、「小気味よいカッティングをしているか、単音リフを繰り返す」のを本職とする。
これに対し、同時期に全く異なるスタイルでもってファンク・ギターを開拓した男がいる。
ジミ・ヘンドリックス meets Funk!?:Eddie Hazel
キーマンはなんと言ってもJimi Hendrixだ。
黒人ギタリストの大スター、ロックに愛された男。白人には到底できないようなプレイを、平然とやってのけた伝説のギタリスト。そんなジミヘンのフォロワーが多く存在するのは、想像に難くない。
Funkadelicのギタリスト・Eddie Hazelもその一人。
ジミヘンに影響されたエディ・ヘイゼルのギターは、TYPE-Aのクリーンサウンドとは大きく異なり、エフェクターを多用する。ファズなどの歪みエフェクターを始めとして、ワウ・ペダル、フェイザー、テープエコー、ユニヴァイブ、ディレイなど……。実験的な要素を片っ端から取り入れて、作り上げられたトリップ・サウンドだ。
1971年作の『Maggot Brain』、表題作で聞くことのできる10分超えのギターソロは、完全に人間を辞めている。間違いなくファンク史に残る名演と言えよう。*11
さらに、ソングライターとしての才能も人一倍で、『Standing on the Verge of Getting It On (1974)』では収録曲全てに作曲として参加。
ゴリゴリの歪みリフやギターソロを、これでもかと弾き倒す。ギターが雄弁過ぎて、歌が聞こえない。収録曲「Alice in My Fantasies」あたりは、ライブで演奏すると「さっきの曲、Rage Against the Machine?」って言われる。
ソロ・デビューでのプレイも素晴らしい。ディレイをフィーチャーしたサイケデリックなサウンド。ジミヘンのやりたかったことを、ジミヘン以上に成し遂げてしまった男。しかも、これ歌っているのもEddie Hazel。天に何物を与えられてんだよ。
しかし人間、偉大なところがあればダメなところもあるのが性。
ドラッグのやりすぎと暴行事件による活動休止を経て、やがてP-Funkファミリーからフェードアウトしてしまう。*12
TYPE-B「サイケ・ファンク・ギター」
エディのプレイスタイルは、ファンク・ギターの新たな可能性を切り開いた。
①ロックな歪みリフ
②情緒的なギターソロ
ともにエフェクターをふんだんに取り入れ、サイケなサウンドを志向している。Funkadelicにおいてギタリストはヒーローであり、ステージの最前に立つ存在であった。
しかし、悲しいことに、ヒッピー文化の終焉とともにサイケデリックは下火となる。
追随者も少なく、Funkadelicを除けば、何枚かのレア・グルーヴに確認できる程度だ。
ただし、80年代に入ると、Princeのギター・ソロに上記のようなスタイルが見られる。
「Maggot Brain」を彷彿とさせる、長尺で壮大なギター・ソロ。
Princeのギタープレイについては、他にも語るべきことが山積みなのだが、ひとまずこれで留めておこう。
ジャズ���ファンクと「ファンキーなギターソロ」:Grant Green
Eddie Hazelのギターソロを除けば、ファンク・ギターとは基本的にバッキングのリズムギターであった。これは70年代後半〜80年代以降も基本的には変わらない役割である。
しかし歴史は、全く亜流のプレイスタイルを生み出した。Jazz Funkである。
ジャズ・ファンクにおいて、ギタリストは何よりまず「ソリスト」である。バッキングは二の次であり、ギタリストの腕はソロプレイによって評価される。
ジャズ・ファンクはファンクの本流から離れた亜流であるが、全ファンク史において、「ギターが最も輝いているジャンル」といっても過言ではない。
Grant Greenという冴えないギタリストがいた。ブルーノート所属で、60年代を通してジャズ・ギタリストとして活動したグラント・グリーンだが、そのギタープレイはどうも地味。ポコポコ奏でられるシングルトーンは、どうもジャズマンとしての風格が足りない。しかも、バッキングはほぼできず、他人の演奏中はサボっている。
ブルーノートにはやたら気に入られていたので仕事には困っていなかったみたいだが、ドラッグが手放せないタイプの典型的なジャズマンでもあった。
そんなとき、James Brownが登場し、世は空前のファンク・ブームとなった。
いち早く反応したのは、オルガン・ジャズ界隈を牽引していたJimmy Smithだ。もともとジャズにおいて異端であったオルガンを、ファンクに合わせてみたらアラ不思議。ものすごくファンキーな化学反応が起きてしまった。
こうしてジャズ・ファンクと呼ばれる新しいスタイルが誕生した。ジャム・セッションや、スタンダード��ンバーのカバーを繰り返すなかで、ジャズ・ファンクは少しずつ市民権を得ていった。
グラント・グリーンも思ったに違いない。「俺もこれやればよくね??」
というわけでやってみたのが1970年リリースの『Green Is Beautiful』
JBの「Ain't It Funky Now」を大胆カバー。
1:10あたりから披露しているソロプレイは、音もフレージングも、ジャズ期のものと大差ないが、今度はなかなかファンキーに聞こえる。決して引き出しが多いわけでもなく、手癖フレーズだけで推し進めるアドリブ・ソロ。グリーンのギターソロは、ファンクというフレームにぴったり合致したのだ。
グリーンが愛用していたのはGibsonのES-330というギター。ホロウ・ボディにシングルコイルのP-90が搭載されたモデルで、甘すぎず軽すぎないトーンが特徴。ほとんど和音を用いず、シングルノートだけでソロをとるグリーンにとって、単音の鳴りは極めて重要だったに違いない*13。
ノリに乗ったグリーンは、ライブ・アルバム『Live At The Lighthouse』(1972)をリリース。ジャズ・ファンク・ギターの集大成とも言える演奏が、早くも披露されている。
- マイナー・ペンタトニック+ブルーノート♭5thという、ギター初心者ですら使えるスケールで、最初から最後まで弾き倒す。
- 狂気すら感じるシーケンス・リックの多用。「そろそろ終わり……?」と思わせるタイミングの倍ぐらいリフレインする。
- 早いテンポながら、絶妙なアクセントでのフルピッキング。
後続するジャズ・ファンク系のギタリストで、Grant Green以上に求心力のあるソリストは、いなかったんじゃないかとすら思う。グリーンこそは、ジャズ・ファンク・ギターの開祖にして、完成者であったのだ。
TYPE-C「ジャズ・ファンク・ギター」
ここで、Jazz Funkなスタイルのファンク・ギターをまとめよう。
①クリーントーンでのアドリブ・ソロが中心
②単純なスケールと、反復フレーズの多用によるグルーヴ
ジャズ・ファンク系のギタリストはたくさんいる。以降はまとめて紹介する*14。
Boogaloo Joe Jones
グラント・グリーンよりもさらに不器用なプレイが、一周回って印象的なブーガルー・ジョー・ジョーンズ。「ヘタウマ」という形容が似合う男。黒縁メガネもいい。
ジャズ・ファンク系のファンク・ギターは、技巧では測れない。グルーヴというのはもっと感覚的なものであって、技術的に下手なギタリストが上手いギタリストを超えてしまうことは往々にしてある。
ファンク・ギターのローファイさを決定づけた重要なプレイヤー。
Melvin Sparks
前述の二人よりも、ブルース色が印象的なギタリスト、メルヴィン・スパークス。
演奏には余裕が感じられるが、音選びは泥臭く、いい意味でダーティ。地元で最強の空手家が上京してきた、って感じ。
これは余談だが、ブーガルーとメルヴィンに共通して言えることで、オクターバー・エフェクトの使用が聞き取れる。おそらくは音に厚みを出す工夫だと思うが、個人的には甘えな気もする。
O'Donel Levy
実力で言えば、ここまで紹介した中で頭一つ分突き出るであろう、オドネル・リーヴィー。メガネがダサい。
より一般的なジャズ・スケールの採用と、柔らかいピッキングで、都会的で洗練された印象を残す。すんなり入ってくるタイプの、心地よい音。
「ジャズ・ファンク・リバイバル」:Eddie Roberts
他にも数多くのプレイヤーを巻き込み、独自の生態系を築いていったジャズ・ファンク・ギター。
80年代後半以降はファンクもろとも下火となり、90年代を通して忘れ去られてしまうが、2000年代にこのスタイルを復興させたバンドがある。
それがイギリスのセッション・バンド、The New Mastersounds。
Grant Greenに魅せられた男、Eddie Robertsのプレイがこちら。
フレーズから音作りまで、グラント・グリーンその人。
ところどころピッキングをミスるところまで含め、100%「ジャズ・ファンク・ギター」。わざとやってんのか?って思うレベル。
もう少し古い映像。
ニュー・マスターサウンズはJazz Funkを現代に復活させたバンドとして、極めて重要。なにより、アンサンブルではエディのギターが中心を占めている。これを取り上げないわけにはいかない。
Eddie Roberts以降、こういったスタイルのギタリストはあまり見かけない。ご存知でしたらぜひ教えてください。
70s ファンク全盛期:Al McKay、Ernie Isley、Ray Parker Jr.
ここまでじっくりと「ファンク・ギター」誕生前後の1970年ごろを見てきた。ここからはファンク全盛期の70年代を、駆け足で紹介していこう。
1971年デビューのEarth, Wind & Fire。ギターを担当するのは、カッティングの名手として有名なAl Mckay。左利き。
ディスコについては次の次ぐらいでまとめて紹介するが、ギタープレイにおいてファンクからディスコをつなげたのは、アル・マッケイだと言って間違いない。
69年からファンクバンドとして再デビューするThe Isley Brothers。Ernie Isleyのギターは、ぞっとするほど無駄のないストロークでのカッティング。どうやったらこんなにきれいに鳴るのかわからん。後代への影響も大きい重要ギタリスト。
1969年にデビューしたOhio PlayersのLarry “Sugarfoot” Bonnerも、いいカッティングをする。ツインヘッドのギターを使っているのが個人的に気になる。
1970年デビューのKool & The Gang。ディスコ期の「Celebration」(1980)も名曲、こちらでも執拗に繰り返されるギター・リフが聞ける。
1973年デビューのAverage White Band。カッティング・ファンクだけでなく、メロウな曲も良い。アヴェホワはツインギターのバンドなので、ファンク・ギター好きにはたまらない楽曲が多い。
1970年デビュー、Tower of Power。ドラム、ベース、ホーンばかり目立つバンドであるが、ギタリスト・Bruce Conteも重要なプレイヤー。カッティングから歪んだリードまでこなす器用さ。
Al McKayとのセッション動画がYouTubeに上がっている。向かって左がアル・マッケイで、右がブルース。ふたりとも素晴らしいアドリブ。
こちらもツインギターのバンド、72年デビューのWild Cherry。TYPE-Aスタイルのリフ・ファンク。Slyっぽさのある名曲。
キリがないので、さしあたりこれぐらいで……。
スタジオ・ミュージシャンの逆襲:David T. Walker、Cornell Dupree、ほか
前述のジャズ・ファンクとサウンド的に重なる部分もあるが、やや毛色の違うプレイヤーたちがいる。スタジオ・ミュージシャンたちだ。
これまで紹介してきたバンドのギタリストみたいにステージで演奏するのではなく、レコーディングが本業のギタリストたち。彼らの多くはファンクの誕生以前から著名なプレイヤーとして活動しており、ジャズからロックまでなんでもこなしてしまう。要はガチで上手い人たち。
どのギタリストも捨てがたいが、個人的に筆頭だと思うのはDavid T. Walker。
1970年前後からJackson 5、Stevie Wonder、Marvin Gayeなど、そうそうたるメンツのレコーディングに参加する。
イントロで弾いているのがデイヴィッドT。本領発揮はなんといってもバラード曲で、メロウなサウンドを持ち味とする。指先でピックをつまみ、中指をオクターブ奏法に使うフォームは、タッチが軽いはずなのに、音が太い!
和音を弾いたあと小指でトリルするレガート奏法で、ハープのような音を出すのはデイヴィッドTのお家芸。
こちらも名演の一つ。Marlena ShawによるFeel Like Makin' Loveのカバー。
右チャンネルがデイヴィッドT。後半のソロプレイはほぼアドリブだろうに、この完成度……。心の底から敵わないな、と思うギタリストの一人です。
TYPE-D「ソウル・ギター」
David T. Walkerの演奏は、新たなプレイスタイルの定式化を可能にする。
スタイルとしては「ファンク・ギター」からやや浮いているが、”黒い”ギター・プレイの外延に含まれる。これもまた「ファンキーな」ギターの一種なのだ。ソウルなギターの特徴は以下。
①メロディアスで歌うようなフレーズ
②基本的には裏方に回るバッキング
しかし、ソウル系のスタジオ・ミュージシャンたちのプレイは、上記の定式で回収できないプレイをしている奴らばかり。一人ずつ見ていこう。
その一人、Cornell Dupree。
テーマを弾いてる方のアフロがコーネル・デュプリー。
自身のバンド、Stuff*15のメンバーとして活動するほか、Aretha Franklin、Donny Hathaway、Bill Withersらのツアーに同行するなど、スタジオ・ミュージシャンとして活動した。
個人的には、裏方に回っているコーネルよりも、Stuffやソロ作品で自己主張しているときのコーネルが好き。
デイヴィッドTとは真逆の、ソリッドなサウンド。聞いてすぐコーネル・デュプリーだと分かる、パコーーン!ってシングルトーン。コンプをかけたような、伸びやかな高音が特徴。
スタイルとしてはTYPE-C「ジャズ・ファンク」のそれに近いが、よりジャジーかつブルージーなのがコーネル。何より、この音作りは彼独特のものと言わざるを得ない。
裏方どころか、表で超活躍しているギタリストがCurtis Mayfield。
R&B史に残るシンガーのカーティス・メイフィールドだが、ギタリストとしても一流。
おそらく左チャンネルがカーティス*16。
浮遊しながら流れるようなプレイ。歌を引き立てる、見事な合いの手。デイヴィッドTスタイルのTYPE-Dに位置づけて問題ないだろう*17。ファンクを代表するギタボといえば、PrinceとCurtis Mayfield。
おまけに、TYPE-Bみたいなワウギターも得意。多才すぎて何も言えん。
ワウギターといえば、忘れてはならないのがWah Wah Watson。
芸名に入れてしまうほどのワウ狂。このペダルの可能性をとことん追求したギタリスト。70年代からTemptations、Jackson 5、Supremesのレコーディングに参加している。著名なプレイとしては、Harbie Hancockとの共演。
ミニマルなリフをねちねちとリフレインすることで生まれるグルーヴ。TYPE-Aのリフを主体としたファンク・ギターながら、ワウを前面に押し出すことでTYPE-B的なサイケも感じられる。まさに「フュージョン」なサウンド。
それから、こちらも超大御所のPhil Upchurch。
コーネル・デュプリー系のサウンドで、コーネルよりもややローファイな印象。George BensonやDonny Hathawayのレコに参加している。
ダニーによる「What's Going On」の名カバーでも、ギターを弾いているのはフィル・アップチャーチ。たぶん左チャンネル。サビ前後での合いの手が絶妙。
ディスコ、「ファンク・ギター」の再定義:Nile Rodgers
ファンク・ギター史にとって、重要な境目の一つは1977年だと思う。他でもない、Chicのデビューした年である。
先立ってファンクを侵食しはじめていたディスコ・ミュージックだが、Chicとそのギタリスト・Nile Rodgersの登場は決定的であった。
正確でタイトなコード・カッティング。TYPE-E「ディスコ・ギター」の爆誕の瞬間である。
TYPE-E「ディスコ・ギター」
①コード・カッティングによるバッキング
②テンションを用いた和音
とりわけ②には、ジャズ出身のナイル・ロジャースが貢献している。コードが複雑になった分、カッティングで使える音が増えたと言えよう。
ディスコ以降のファンク・ミュージックにおけるギターの役割は、このとき確定したのであった。現代でも、「ファンク・ギター」と言って真っ先に思い浮かべるのはこのスタイルであろう。
2つの異なるカッティング
TYPE-EのカッティングをTYPE-Aのカッティングから区別する要素はいくつかある。
- 一つには、ワンコードではなく、展開するコード進行の上でカッティングしている点。TYPE-Aでは1小節ごとに同じフレーズをリフレインするのが基本であったが、TYPE-Eでは4小節ごとにリフレインする。これは言うなれば、フレーズがミニマルであることをやめ、よりナラティブなものになったということだ。
- よって、もう一つの特徴も指摘できる。TYPE-Eのカッティングには、多くの場合メロディ・ラインが組み込まれている。まるでツインギターで弾いたように、リードとバッキングを同時に演奏するわけだ。*18
Chicの登場とディスコの大流行によって、従来のファンク・ギターは少しずつ下火となっていった。
かつてのファンク・バンドたちも、このビッグウェーブに乗っかる。典型的なのがEarth, Wind & Fireであろう。
まだファンク色を残している時期の名曲「Jupiter」(1978)。これ以降は、「September」(1978)、「Boogie Wonderland」(1979)、「Let's Groove」(1981)と、どんどんディスコ寄りになる。
最後に、ディスコにおいてギターがどのように使われているのか、いくつか例を。
1978年デビューのRaydioは、比較的ギターをフィーチャーしたディスコ・バンド。ギタリストであるRay Parker Jr.は後にプロデューサーとしても大成する。
「Celebration」(1980)で大胆な転身を遂げたクール・アンド・ザ・ギャング。悪くないんだけど、「Jungle Boogie」のころの黒さはいずこへ……。
Luther Vandross「Never Too Much」(1981)。こちらはかなりの名曲。小気味よいカッティング。
ディスコ・クイーンといえばDonna Summer。
Bee Gees。「Stayin' Alive」(1978)のギターもなかなかいい。
カッティングの観点からいえば、現代においてかなり影響力を持っている(と個人的に思う)のがZappで有名なRoger Troutman。トークボックスの名手として有名だが、マルチプレイヤーであり、ライブでもギターを演奏している。
4つ打ちのディスコビートでありながら、ワンコード上で延々と奏でられるコード・カッティングは、TYPE-EよりもAに近いスタイル。*19
MJの進撃とDavid Williams
それからMichael Jacksonの登場だ。「キング・オブ・ポップ」ことマイケル・ジャクソンは、ファンクやソウルにルーツを持つ。
「Don't Stop 'Til You Get Enough」(1979) でギターを弾いているのが、David Williams。80年代以降を代表するスタジオ・ミュージシャンとしてMJの他にもMadonna、Paul McCartney、Chaka Khan、Diana Rossらと共演している。この時代の重要ギタリスト。
序盤、前に出てバッキングしているのがデイヴィッド・ウィリアムズ。これはすごく面白いステージングで、裏方のリズム・ギターがフロントマンと並んでステージの最前線に立っているのだ。
本稿の最後にCory Wongという現代のギタリストが出てくるが、彼のポジションもデイヴィッドのこれに近い。バッキングを担当するギター・ヒーロー。
「いま最も聞くべきギタリスト」を挙げるとすれば、David Williamsに間違いない。
不毛の時代からモダン・ファンクへ
やがて80年代の終わりとともに、ディスコも飽きられてくる。
90年代、00年代を通して、ファンクは不毛の時代であった。*20
強いて言えば、00年代のアシッド・ジャズ界隈でいくらか「ファンキーな」ギターが聞ける。
アシッド・ジャズといえばJamiroquai。「ファンク・ギター」な楽曲がないわけではないが、多用されているわけでもない。やはりこの時期、ファンク・ギターをフィーチャーしたバンドはめっきり減ったと思われる。
しかし、2010年代に入ってから、ファンクは怒涛のリバイバルを開始する。その火種となったのが、2013年にDaft Punkがリリースした『Random Access Memories』。
ギターを弾いているのは他でもない、Nile Rodgersその人。80年代への回帰を声高に叫んだのが、こちらの「Get Lucky」。
皮肉にも、ごりごりのエレクトロ・アーティストDaft Punkによってもたらされたリバイバル。
Daft Punkに続く第2砲撃が、前述の「Uptown Funk」。Jimmy Nolenからディスコ・ファンクまで続く、半世紀ものファンク・ギター史をつめこんだカッティングと単音リフ。「ファンク・リバイバル」を一気に加速させた一曲だ。
ポップ・シンガーのBruno Marsが、JBやMJさながらに踊り、歌う。「Just the Way You Are」のころ、こんな路線変更を誰に予想できただろうか……。
2017年にはEDM界隈の売れっ子Calvin Harrisが「Slide」で、ファンクな路線を掲示するなど、リバイバルは進行する。
新たなファンク・グループも出てきている。筆頭はなんと言ってもTuxedoだろう。Zapp前後のディスコにフォーカスしたファンク。
しかし悲しいことに、「ファンク」はリバイバルしたが「ファンク・ギター」はいまいち復活した感がない。
ギターはカッティング素材として録音されるだけで、著名なプレイヤーはなかなか出てこなかった。どれもこれも似通ったカッティングばっかりで、とりたてて個性もない。
そんな中、流星のごとく現れたのが、ファンク・バンドVulfpeckだ。
(後者の曲には、David T. Walkerも参加している!コネがすげぇ!!)
ローファイで洒落たグラフィックに、確かな実力を持ったメンバー。The MetersなファンクからJackson 5なポップスまで、現代的で洗練された楽曲ラインナップ。いまやファンク界隈では知らない人のいない重要グループになったヴルフペック。*21
そんなVulfpeckのサポート・メンバー、およびソロでの活動で知られるギタリストこそ、Cory Wong。ワンピースで言うなら、間違いなく最悪の世代。*22
ひょうきんな顔をしたストラト使い。
信じられないほどきれいな逆アングルと、コンプをかけたシングルトーン。ファンクのリズム・ギターを極めてしまったかのようなカッティング。
Vulfpeckといえば、稀代のベーシストJoe Dartが大活躍するが、ジョーに全く劣らぬ存在感。David Williamsと同じ、「ギター・ヒーロー」としてのリズム・ギター。
最近は、ヤバいやつら集めてバンド始めちゃった。
間違いなく、いま全宇宙で最もファンキーなバンド・The Fearless Flyers。もうひとりのギタリストもエグい上手いが、彼はSnarky PuppyのMark Lettieri。
ミニマル・ファンクの定式化に向けて
一旦ギターから離れよう。ここからはただの私見だが、今後ファンクがどう展開していくかを予想してみる。
キーワードは「ミニマル」だ。
VulfpeckやThe Fearless Flyersを筆頭として、ミニマルなサウンドを持つバンドたちがYouTubeを賑わしている。まだネット上での小さなムーブメントだが、彼らのサウンドには共通している点がある。
- アンサンブルの削減。なるべく少ない楽器隊で構成する。極端な例としてはThe Fearless Flyersのドラムみたいに、バスドラ+スネア+ハイハットだけというセットも。*23
- 音数の削減。休符を多用した、スキマの多い演奏。代わりに細かいキメフレーズを各所で用いているのも面白い。曲に厚みをもたせるためか。*24
- プレイヤーの削減。音楽的というか、実践におけるおもしろい特徴だが、この界隈の人たちはみんな友達の友達みたいな感じで、頻繁にフィーチャリングする。*25
要は、なるべく要素を削ろうとするのが「ミニマル」以降のファンクだ。
シーンもジャンルもズレるが、Rhyeがやろうとしているのもある種の「ミニマル」なファンクだと思っている。
ということで、最後の最後に「ミニマル・ファンク」という存在しないジャンルの定式化をやってみた。
僕よりもよっぽど音楽聞いてる人たちから知見を集めれば、もっと体系的に捉えられるようになるだろう。意見求む。
総括「ファンク・ギターの50年」
これで、Jimmy NolenからCory Wongまでの50年を見終わった。またしても衝撃的な長さの記事になってしまった。
本稿の総括も兼ねて、主張したいことは以下の通り。
「ファンク・ギター」には大まかに分けて5つのスタイルがある。
- TYPE-A「王道ファンク・ギター」:ギターを打楽器に見立てた、パーカッシヴなプレイ
- TYPE-B「サイケ・ファンク・ギター」:Jimi Hendrixスタイルのリードギター
- TYPE-C「ジャズ・ファンク・ギター」:ジャズから発展してきたファンキーなアドリブソロ
- TYPE-D「ソウル・ギター」:歌モノの裏方に回る、メロウなプレイ
- TYPE-E「ディスコ・ギター」:洗練されたコード・カッティング
それぞれ異なる演奏法とルーツを持つ5つのスタイルは、一括して「ファンク・ギター」と呼ばれてきた。
本稿の目的とは、「ファンク・ギター」の歴史をたどり、その見通しをよくすることであった。多少なりとも成果が実っていれば嬉しい限りだ。
それでは。
[追記]
プレイリスト、作りました。
*1:ただし、本稿はブログ記事の類であって、学術論文を意識したものではない。驚くべきことに、いくぶんか存在するであろう先行研究の大半を無視して、本稿は書かれている。
*2:近年、カッティングを再定義した本としては以下が挙げられる
ギター演奏の常識が覆る!99%の人が弾けていない「本当のグルーヴ・カッティング」|商品一覧|リットーミュージック
立ち読みした程度のレベルだが、カッティング奏法の本質をうまく拾えている。ギタリスト必読。
*3:誤解の戦犯はRed Hot Chili PeppersとJohn Fruscianteであろう。
「Can't Stop (2002)」を聞いて、「これこそがファンク・ギターだ!」と理解してしまったキッズは後を絶たない。
確かにフルシアンテはファンクに影響されたギタリストであるが、RHCのサウンドは、「ファンク」である以前に「ロック」である。「ファンク・ロック」はファンクの外延に含まれるだろうが、これを王道と思ってしまうのは甚だ恥ずべき誤解である。
カッティングとは、フルシアンテがやっている「強烈なストロークで、弦を"切り裂く"」ようなカッコいいものではない。それは、「音が伸びないように、短く止める」という世界一地味な奏法なのである。などなど。
*4:この極めてエモーショナルな場面については、伝記映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男』に描かれている。よくできた映画なので、ファンカティアは必見だ。
*5:あとは、マイルス・デイヴィスのモード奏法があるぐらい。
*6:クレジットによると、Alphonso "Country" Kellumという謎のギタリストが参加しているらしいが、詳細は不明だ。
*8:おおまかな区分として、「カッティング」のジミー、「リフ」のキャットフィッシュ、というのを思いついたが、流石に単純化しすぎ?
*9:定義から言えば、こちらは単音カッティングと言うべき奏法だが、煩雑になるのを避けて用語上で区別している。
*10:ただし、あとで紹介するディスコ式のカッティングのほうが近い気がする。
*11:有名な話だが、バンドリーダーのジョージ・クリントンから「今、母親が死んだと思って弾け」とアドバイスされて弾き挙げたのがこの名演。他にも母親想いなエピソードが残されている。
*12:後からやってきたMichael Hamptonという若造にリード・ギターを奪われたのも一因。ただ、こいつもめちゃくちゃ上手い。
マイケル・ハンプトン版のマゴットブレイン。
*13:単音主体でソロをとる理由の一つは、グリーンがチャーリー・パーカーなどサクスフォン奏者から影響を受けていた点が挙げられる。たしかにグリーンのフレージングには、サックス・ソロに似たところが感じられるだろう。
*14:2017年3月号のギター・マガジンで「ジャズ・ファンク特集」という優れた特集が組まれているので、詳しくはそちらに譲りたい。
*15:Stuffでもう片方のギターを担当するEric Galeも抜群にイケてるファンク・ギタリストだ。
*16:他のライブ映像でも、カーティスがイントロを弾いてるため。
*17:キャリアで言うと、カーティスのほうがよっぽど先輩だが、本稿ではスタイルを体系化したプレイヤーを優遇する。
*18:しかしこれは、ナイル・ロジャース直系のプレイヤーに限定される話で、一般的なものではないかもしれない。
*19:Mark Ronsonの「Uptown Funk」は、おそらくZappへのオマージュではないかと考えている。イントロも「More Bounce to the Ounce」に似てる??
*20:ただし、ヒップホップなどのサンプリングカルチャーにおいて、ファンクの名曲が掘り起こされることは頻繁にあったので、忘れ去られていたわけではない。新規のバンドがなかなか出てこなかったのだ。
*21:Vulfpeckについては、数年前に僕が書いたNAVERまとめがあるので、知らない人はぜひ読んでみて。
*22:ちょっと前に、Twitterかなにかで「ベーシストをONE PIECEの七武海とかで例えたら」みたいなテキストを読んだ気がするが、思い出せない。知ってる人がいたら教えて。
*23:これによって、自宅にスタジオをつくることも容易になる。日本じゃほぼほぼ無理だよな、羨ましい……。
*24:この辺はフュージョンからの影響も伺える。「ミニマル・フュージョン」??
*25:というのも、彼らはみなLAを拠点にしており、おそらく住まいが近いのだ。LAこそ「ミニマル・ファンク」発祥地である。