ナイーブなのは増田の方でした。
この増田くんは、日常で他人の会話に割り込んで、その会話の内容に対して議論・反論するということが行われていないから、無断リンクや無断トラックバックはおかしいと感じていたようだ。また、インターネットは誰からも知られずに使う事もできるし、仲間内だけで使う事も可能。無断リンクされることなくコミィニティが存続する事もあるだろう。日記的な使い方をしてるなら、議論・反論を望んでいる訳では無くただ平穏に過ごしたいと思っているだろう。そのような家的なユーザーが一定数いるのだから以上無断リンクしないマナーも必要だという主張は理解できなくも無い。しかし、眼前に「無断リンク」できるという現実があるのだからその主張は悲しいけど理想論だ。悪意を持って無断リンクする人は必ず存在する。
「無断リンク禁止」と宣言すれば、リンクを制御できると誤解する人を生み出す危険性だってある。同様に、リンクフリーを宣言することは、リンクフリーでないこと=「無断リンク禁止」を宣言することも可能であると考える人を生み出す危険性がある。リンクを制御=��る人を制御できるという誤解はmixiの炎上のようにネットで書いてはいけない事を書いてしまう人々を生むだろう。だからこそ、「無断リンクはマナー違反」という考えは危険だ。
ホームページという誤解がサイトやブログに「家」というイメージを植えつけた一面があるように感じる。「家」だと思うのは勝手なんだけど、その家は入り口らしきものはあるけど実際は扉、壁すらも無い家である。知識があれば家に壁を作ったり、入ってくる人を選別する事も可能ですが、色んな人がいるのだからマナーだけで壁を作る事はできない。「家」のような仕組みを求めるならそれ相応のサービスを利用すればいい。
むしろ、ネットは他人の議論に介入できるから面白いのだと思う。日常ではレストランなどでとなりの会話が気になっても絶対にツッコミは入れられない。例えば、ガソリンを買い溜めしようなんて紹介しているサイトがあったら、たとえ個人の日記でも ガソリンの買い溜めはダメ絶対 と容赦なくツッコミを入れると思う。
無断リンクの歴史(推測)
- 1990年代前半まで(黎明期)
- リンクは自由(それが前提)
- 1990年代後半(個人サイトの黎明期)
- リンクする際は連絡すると言う風潮→大手は数が多くてさばくのが面倒→リンクフリーですという但し書き→リンクする際は連絡ください→リンクする際は連絡するのがマナー→無断リンク禁止の誕生?
- 1999年〜2000年頃?(個人サイトの発展)
- リンクフリー派と無断リンク禁止派はそれぞれ別の生存圏。小競り合いが目立ち始める?
- 2001年頃(IT企業以外もサイト開設)
- 2002年頃?(ブログの台頭)
- 2003年頃〜:無断リンク禁止反対過激派の出現?
- 2006年頃〜:「無断ソーシャルブックマーク禁止」派の出現(はてブサービス開始)