2012-01-01から1年間の記事一覧
自民党が大勝だったそうである。 これから20年で原発段階的に廃止だと50%くらいの確率で次の事故が起こる。 この事故の確率の見積もりは私が適当に書いているわけではなくて、国家戦略室の発電コスト推定が前提にしている。http://jun-makino.sakura.ne.jp/a…
イギリスの東海岸の あれはどこだか忘れてしまった ジットリとした ヒンヤリとした ムシムシとした 台所のドアをそっとあけて 音をたてずに外にたってみる 暗い雲に空気はいよいよ淀んでいる 寒いはずの空気 じめっとしたワイシャツがなにやらまとわりつき …
歳をとった人間は人相について語り出す。私はそれがどうしてもキライだった。人相で人のことは判断できない。そう考えてきた。外見で人を判断するなんて、なんてダメな判断力。そう考えてきた。とはいえ、東京都知事とか副都知事、すなわち石原慎太郎とか猪…
先日フランクフルト空港の税関のことを書いたら、数万のアクセスがあったので、結構気にしている人が多いことがわかった。そこで、多くの人が一番気になるであろう「ドイツ国外からラップトップを持ってドイツに滞在する場合」について税関に電話して聞いて…
このところフランクフルトの税関で立て続けに演奏家のバイオリンが課税対象になってその場で払えない高額であるため没収された、という件が話題になっている。http://matome.naver.jp/odai/2134941753199027401http://nofrills.seesaa.net/article/296070497…
日本でワークショップの講師をするため5日ほど出張した。時間をみつけて金曜の官邸前のデモに参加するつもりだった…のだが、山の中にカンヅメになっていた出張先からの移動に遅れて20時には間に合わず、それでも官邸前まで足を伸ばしたのだが、交差点の向か…
東京都の副知事である猪瀬直樹が一ヶ月前に次のような発言をしている。 泳いで来るのだから、こちら側から蹴りを入れれば一発だよ。水に顔を突っ込み、参ったかとやりグロッキーにして上陸させず来た船に帰してやればよかっただけのことだよ。こんなもん、ケ…
フィンランドのことでメモしておくべきことがある。2007年に教えたときと、今回2012年の大きな違い。学生の構成である。教室にやってくる学生は、院生からポスドクたちなのだが、2007年の時点ではそのほとんどがフィンランド人だった。留学生というと、スウ…
7月から8月半ばまで、夏だというのに申請書だの原稿だのフィンランドのプログラムだの〆切がいろいろあって、ドタバタしていた。技術関連のミーティングに登録したら、会議の紀要に論文を書くことが必須なのだという。生物系だと概要だけ書いて発表なので勝…
最初にトゥルクに来たのは2007年だった。60人乗りの小さなプロペラ機で到着した飛行場でスーツケースが出てくるのを待つ。ベルトコンベアがぐるっと回っているその真ん中に、巨大なムーミンが手を広げて立っている。そういえば5年前も4年前もこのムーミンは…
タイミングがあうとうちの車に同乗するヒッピーのような長髪の宇宙物理学のドイツ人に「ヒッグス粒子もりあがっているねー、パーティーはどんな感じ?ノーベル賞だね」と今日聞いてみたら、「いやはや、残念なことだ、見つからない方が面白いのに」などと斜…
無珍先生は10までは数えられる。なおかつ58だけはゴジュウハチと知っている。いつも駐車する場所が58番だからである。で、隣に59という数字が壁にかかれていたので無珍先生に「あれいくつ?」と聞いたら、ちゃんとゴジュウキュウ、と答えた。「無珍先生は天…
官邸を包囲するデモが毎週金曜日の夕方に行われ、週を経るごとに参集する人数がどんどん増えているのだそうである。私も東京にいたら出かけることだろう。デモというのは体感しないとわからないことがある。この点に関して5年前に書いたことがあるのでリンク…
われわれが避けねばならぬのは、「理解するよう努める」ということの罠である。つまり、低線量被曝の確率的な健康被害が決着のつかぬ議論となる主要な理由は、誰もがそれを「理解しよう」と努めることにある。そういった態度の紋切り型の一つに従えば、「何…
原発の再稼働に急ぐ電力会社・野田政権・および経団連などの動向を耳にするにつけ、よくもまあ、人々をここまでコケにできるものだ、と私は思う。これは再稼働が妥当かどうか、という判断以前の問題だ。コケにされている圧倒的人数は不満を述べている。しか…
ベルギーのルヴァンという街にいってきた。ブリュッセルからも車で30分弱とかで、そんなに遠くないのに、言語ががらっと変わるというのがいかにもヨーロッパな感じである。オランダ語を喋る地域で、この言語を英語だとフレミッシュという(日本語だとフラマ…
北海道の泊原発が定期点検で2012年5月5日に停止してから、日本で運転している原子炉はゼロになっていたが、6月下旬には福井の大飯原発が再稼働する見込みである。再稼働によってすでに存在している放射性廃棄物の量が劇的に変化するわけではない。あるいは夏…
「そもそも発症するガンに比べたら放射線の被ばくによる発症は微々たるものである」。この一年の間に随分聞かされた。例えば次のような例である。 もっと低い放射線量では、症状もなく、検査でも分かりませんが、発がんのリスクは若干上がるだろうと想定して…
日本の放射線防護部会の議事録を一年ぶりぐらいに眺めた。当時は事故前の議事録しかなかったのだが、事故後の議論がいろいろアップデートされていた。次はその抜粋。 【米原委員】 活性汚泥で東京都などが問題になっていることを含めると、現存被ばく状況は…
保育園の先生と親の懇談会というのが年に一度ある。夜の7時から9時半まで、各クラスで集まり輪になって先生がクラスの現状などを説明してくれるわけだが、半分ぐらいはビデオである。「発育とは?」的なディスカッションもあったが、ビデオの方が面白かった…
昨年の11月にバルセロナのことを書いてから、年末年始に車でバルセロナ、今週もバルセロナとなにやらバルセロナにばかりいっているのだが、半分は友達が大勢住んでいるからであり、半分は仕事である。友達がいると仕事もなにやら舞い込んでくるので、どちら…
先日のル・モンドの記事にあった「犠牲」の話がどうも頭を離れない。リスク論のはしごを外すようなところがある。例えば「10万人に1人がこれで癌になる」といったときに、「人間30%癌になるんだから、ほぼ無視」というのがこの一年よくみかけた議論の型だっ…
一年前の3月11日、ローマ近郊で講義していて、学生が「日本が大変なことになっている」とラップトップをもってきて、イタリア語のニュースを見せてくれたのだった。日本ではよくあることだ、と答えたものの、帰りの飛行機に乗る頃にその全貌を知って、よくあ…