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第11軍 (日本軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第11軍
創設 1938年昭和13年)7月4日
廃止 1945年(昭和20年)
所属政体 大日本帝国の旗 大日本帝国
所属組織  大日本帝国陸軍
部隊編制単位
所在地 中支
通称号/略称
最終上級単位 第6方面軍
最終位置 広西省 全県
戦歴 日中戦争-太平洋戦争
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第11軍(だいじゅういちぐん)は、日中戦争勃発後の昭和13年(1938年7月4日に編成された大日本帝国陸軍華中方面を作戦地域とし終戦時は全県に在った。

沿革

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昭和13年(1938年)7月4日大陸命弟133号により戦闘序列下令、中支那派遣軍に編入され武漢作戦に投入された。その後、昭和14年(1939年9月24日には中支那派遣軍は廃止、新設された支那派遣軍戦闘序列に編入、華中方面に展開し、昭和15年(1940年)には漢水作戦、昭和16年(1941年)には錦江作戦江北作戦、昭和18年(1943年)には江北殲滅作戦江南殲滅作戦常徳殲滅作戦など、この方面で行われたさまざまな作戦を担当した。

昭和19年(1944年5月27日大陸打通作戦後段の湘桂作戦が始まり、9月には新設の第6方面軍戦闘序列に編入、11月10日桂林柳州を占領した。さらに、第3師団第13師団貴州省に進出し、一時重慶をうかがう構えをみせた。12月10日には第37師団綏禄にて、仏印方面から北上してきた第21師団の一宮支隊と連絡し大陸打通を達成した。

作戦終了後は司令部を柳州に置き駐屯していたが、昭和20年(1945年4月1日連合国軍が沖縄に上陸、このため隷下の第3師団、第13師団と第34師団は、4月18日に支那派遣軍直轄師団となり南京方面に集結することになった。第13師団しんがりの歩兵第65連隊6月13日宜山から撤退し、18日から28日まで柳州の北西約25kmの柳城を警備、第11軍司令部はその間の6月19日湖南省方面に向けて撤退を開始、全県で終戦を迎えた。

軍概要

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歴代司令官

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  • 岡村寧次中将 陸士16期:1938年(昭和13年)6月23日~1940年(昭和15年)3月9日
  • 園部和一郎中将 陸士16期:1940年(昭和15年)3月9日~1941年(昭和16年)4月10日
  • 阿南惟幾中将 陸士18期:1941年(昭和16年)4月10日~1942年(昭和17年)7月1日
  • 塚田攻中将 陸士19期:1942年(昭和17年)7月1日~1942年(昭和17年)12月22日
  • 横山勇中将 陸士21期:1942年(昭和17年)12月22日~1944年(昭和19年)11月22日
  • 上月良夫中将 陸士21期:1944年(昭和19年)11月22日~1945年(昭和20年)4月7日
  • 笠原幸雄中将 陸士22期:1945年(昭和20年)4月7日~ 終戦

歴代参謀長

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  • 吉本貞一少将 陸士20期:1938年(昭和13年)6月20日~1939年(昭和14年)1月31日
  • 沼田多稼蔵少将 陸士24期:1939年(昭和14年)1月31日~1939年(昭和14年)8月1日
  • 青木重誠少将 陸士25期:1939年(昭和14年)8月1日~1941年(昭和16年)3月1日
  • 木下勇少将 陸士26期:1941年(昭和16年)3月1日~1942年(昭和17年)12月1日
  • 小薗江邦雄少将 陸士27期:1942年(昭和17年)12月1日~1944年(昭和19年)2月7日
  • 中山貞武少将 陸士29期:1944年(昭和19年)2月7日~1945年(昭和20年)4月23日
  • 福富伴蔵少将 陸士32期:1945年(昭和20年)4月23日~ 終戦

最終司令部構成

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  • 司令官:笠原幸雄中将
  • 参謀長:福富伴蔵少将
  • 高級参謀:田中義男中佐
  • 高級副官:愛甲哲中佐
  • 兵器部長:蚊野豊次大佐
  • 経理部長:野崎幹一主計大佐
  • 軍医部長:三輪不二雄軍医少将
  • 獣医部長:日根野三郎獣医少佐
  • 法務部長:増田徳一法務少佐

所属部隊

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創設時
昭和14年末
太平洋戦争開戦当時

終戦時

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砲兵部隊

  • 独立山砲兵第2連隊:盛野二郎中佐
  • 独立山砲兵第52大隊:樋笠角二少佐
  • 迫撃第1大隊:磯田英次大尉
  • 迫撃第4大隊:今中平八少佐
  • 戦車第1師団防空隊:船曳義男大佐

工兵部隊

  • 独立工兵第41連隊:大多和光少佐
  • 独立工兵第61大隊:橋本次三少佐

通信部隊

  • 電信第13連隊:斎藤勇大佐
  • 第11軍通信隊

兵站部隊

  • 第71兵站地区隊:尾越卓郎中佐
  • 第81兵站地区隊
  • 第1野戦輸送司令部:栗岩尚治少将
    • 自動車第32連隊:大野熊太郎中佐
    • 自動車第33連隊:荒井末蔵大佐
    • 自動車第34連隊:会田栄次郎大佐
    • 自動車第35連隊:藤崎誠大佐
    • 独立自動車第49大隊:勢旗民之助少佐
    • 独立自動車第83大隊:小田寿一少佐
    • 独立輜重兵第4連隊:生田目富雄少佐
    • 独立輜重兵第54大隊:吉田辰雄大尉
    • 独立輜重兵第75大隊

兵站病院

  • 第87兵站病院:鈴木敏夫軍医中佐
  • 第140兵站病院:山下茂雄軍医中佐
  • 第181兵站病院:魚住清軍医少佐
  • 第182兵站病院
  • 第183兵站病院

その他兵站部隊

  • 第54野戦道路隊
  • 第5患者輸送隊
  • 第21野戦防疫給水部:奥貫弥之助軍医中佐
  • 第11軍補給廠
  • 第11軍病馬廠:瀧沢正一郎獣医中佐
  • 第11軍野戦兵器廠:大越幸一大佐
  • 第11軍野戦自動車廠:袖山悦雄大佐
  • 第11軍野戦貨物廠:円井真市主計大佐

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h 藤井 2020, 148頁.
  2. ^ a b c d e f g 藤井 2020, 150頁.
  3. ^ a b c 藤井 2020, 152頁.

参考文献

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  • 藤井非三四 著『知られざる兵団 帝国陸軍独立混成旅団史』国書刊行会、2020年。ISBN 4336065977 

関連項目

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外部リンク

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