野心的なサイトビルダーのための最高の選択肢
ユーザーフレンドリーなサイト構築ツール、強化されたコンテンツ編集、簡素化されたアップグレードを通じて Drupal が目指すのは、野心的なサイトビルダーのための最高の選択肢となることです。
DrupalCon ポートランド 2022(日本語の要約) において、私は Drupal 11 の初期のビジョンと戦略を共有しました。この戦略の包括的な目標は、Drupal をオープンウェブにおける野心的なサイトビルダーに適したツールとして確立することでした。
数ヶ月前、自分を含むコアコミッターチームは丸 3 日間、顔を突き合わせてミーティングしました。私たちは Drupal の戦略とロードマップを明確化するために協力したいと考えました。新しく Drupal のプロダクトマネージャーに任命された Lauri Eskola は、Drupal 11 の計画を改良・進化させるために、私の DrupalCon ポートランド 2022 の基調講演をもとに準備を進めました。
3 つの重点項目
その成果である最新の Drupal 11 のロードマップは、当初の Drupal 11 のプランに沿ったものですが、より詳細な内容を含み、3 つの重点項目で構成されています。
1. より使いやすいサイトビルダーツールの提供
ひとつ目は、より使いやすいサイトビルダーツールの提供を目指すことです。Project Browser を通してモジュールの検索とインストールを簡単にしたいと考えています。Drupal のスターターキットやレシピにより Drupal の習得にかかる時間を短縮し、より多くの人々が Drupal の可能性を最大限に活用できるようにします。また、コンテンツモデリング(Field UI)と管理ナビゲーションの強化を含め、Drupal の管理画面の UX 向上に取り組んでいきます。
2. コンテンツ編集者のためのツールの利便性の向上
ふたつ目は、コンテンツ編集者のためのツールの利便性の向上です。Layout Builder をさらに改善することでページの作成と編集をより直感的なものにし、また最新のページ作成ツールを導入しつつ Drupal が得意とする構造化コンテンツの強み���保つことに注力します。
3. Drupal のアップグレードとメンテナンスをより簡単に
最後の目標は、Drupal のアップグレードとメンテナンスをより簡単にすることです。複雑さを軽減し、コストを抑えることを目標に、コアとコントリビュートモジュールのセキュリティーおよびパッチアップデートを自動的に適用する機能である Automatic Updates を開発しています。
詳しくは、Drupal 11 の詳細な計画を読むことをお勧めします。野心的なサイトビルダーへの集中的な取り組みに強い関心が集まっていることを大変嬉しく思うと共に、全てのデベロッパーとユーザーがこの取り組みに参加して���れることを願っています。
謝辞
最後に、Drupal 11 を前進させるために貴重な貢献をしてくれた Lauri およびプロジェクトを支える開発者メンバーに感謝します。Lauri のリーダーシップとチームからのさまざまなインプットは、私たちのプロダクト戦略を形成し、拡張していく上で大きな力となりました。
- ドリース・バイテルト
Drupal 初心者講座バックナンバー
- Drupal 9/10 初心者講座
- 第 1 回 歴史に見る Drupal の DNA
- 第 2 回 Drupal はフレームワークか?CMS か?他の CMS との比較
- 第 3 回 Drupal の特徴
- 第 4 回 Drupal 9 / 10 のインストール (1)
- 第 5 回 Drupal 9 / 10 のインストール (2)
- 第 6 回 Drupal にコンテンツを投稿してみる
- 第 7 回 Drupal のボキャブラリとタクソノミーの使い方
- 第 8 回 コンテンツ管理における Drupal と他の CMS との比較
- 第 9 回 Drupal のブロックシステム
- 第 10 回 Drupal の標準クエリビルダー Views の使い方
- 第 11 回 Drupal と他の CMS のクエリビルダー機能を比較
- 第 12 回 Drupal の多言語機能と他の CMS やサービスとの比較
- 第 13 回 Drupal の権限設定と WordPress や Movable Type との比較
- 第 14 回 Drupal のテーマシステムについて
- 第 15 回 Drupal の拡張モジュールの選定と使い方
- 第 16 回 Drupal をもっと知りたい方に向けた各種情報