HTC Vive
HTC Viveのヘッドセットと2機のワイヤレスコントローラ、2機のベースステーション | |
種類 | バーチャル・リアリティヘッドセット |
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発売日 | 2016年4月5日 |
生産終了日 | 2019年10月12日 |
製造者 | HTC(Valve Corporation共同開発) |
ディスプレイ | OLED |
解像度 |
2160x1200[1] (片目1080x1200) |
リフレッシュレート | 90 Hz[1] |
視野角 | 約110度[2] |
トラッキングシステム | Lighthouse(2基のベースステーションからのIRレーザー) |
入力 | Video/data/bluetooth |
重量 | 555 g |
プラットフォーム/OS |
SteamVR[3] (Microsoft Windows) |
接続 | 1x HDMI 1.4 / DisplayPort 1.2 / 1x USB 2.0 |
ウェブサイト |
公式ウェブサイト, SteamVRウェブサイト |
発売価格 | $799 |
サウンド |
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コントローラ | SteamVRワイヤレスモーショントラックコントローラ |
カメラ | 周囲の現実世界を確認するためのフロントカメラ |
後継 | HTC Vive Cosmos |
HTC Vive (エイチ・ティー・シー・ヴァイブ)は、HTCとValve Corporationにより共同開発されたバーチャル・リアリティヘッドセット(VRヘッドセット)のブランド名である。
概要
[編集]HTC Viveは2016年4月5日に発売されたVRヘッドセットである。
既存のVRヘッドセットとは異なりセンサーにより部屋そのものを3D空間へと取り込むルームスケールを目指して開発され、周囲を歩き回ったり、手の動きを表現可能なコントローラーによりオブジェクトを操作したりするなど、ユーザーが自然に仮想世界を体験できる、没入感を高めた経験を提供できるとされている。[4]
HTC Viveの存在は2015年3月のモバイルワールドコングレスのHTCのキーノートで明らかにされた。HTC Viveは2016年のCESにおいてbest of CESを含む22の賞を獲得した。
2019年4月前後からV2版が出回っている。重量が15%程軽量化され、箱の梱包がより簡素化された。
同年10月11日からはベースステーションが不要となった後継製品のHTC Vive Cosmosが発売された。
製品ラインナップ
[編集]PC接続型
[編集]- Vive(初代)(2016年)
- Vive Cosmos(2019年)
- Vive Cosmos Elite(2020年)
PC接続型(ハイエンドモデル)
[編集]- Vive Pro(2018年)
- Vive Pro Eye(2019年)
- Vive Pro 2(2021年)
スタンドアロン型
[編集]- Vive Focus(2018年)
- Vive Focus Plus(2019年)
- Vive Focus 3(2021年)
- Vive Focus Vision(2024年)
スタンドアロン型(グラス型)
[編集]- Vive Flow(2021年)
- Vive XR Elite(2023年)
開発
[編集]ValveによるVRシステムのプロトタイプが公開されたのは2014年のことである。2015年2月23日、ValveはGame Developers Conferenceにおいて"SteamVR hardware system"を公表した。[5][6][7] HTCがこの製品を公式に発表したのは、2015年3月1日のモバイルワールドコングレスにおける同社のキーノートにおいてであった。[4] 事前予約は2016年2月29日の10:00 (EST) より開始された。[8] ValveとHTCは、同社が認めた開発者にはViveを無料で提供することをアナウンスした。[9]
2016年のコンシューマー・エレクトロニクス・ショーでは、HTCとValveは製品版に近いHTC Vive Preと呼ばれるリヴィジョンのハードウェアを公開した。[10]
SteamVRは、Unityに対してネイティブサポートを進めている。[11]
技術的特徴
[編集]ディスプレイ
[編集]リフレッシュレート90 Hzで、解像度が1080x1200のディスプレイを両目用に2枚備えている。[12]
視野角は約110度[5]である。
トラッキング
[編集]HTC Viveは、外部のセンサーを用いるアウトサイドインと呼ばれる方式でトラッキングを行っている。トラッキングシステムはValve Corporationによって開発されたLighthouse規格に基づいており、使用する際はベースステーションと呼ばれるセンサーを設置する必要がある[13]。
ViveはMEMSジャイロスコープや加速度計、レーザーポジションセンサーなど70以上のセンサーを装備しており、2基のLighthouseベースステーションを用いれば、15 x 15フィート (4.6 x 4.6 m) の範囲のユーザーの動きをサブミリレベルの正確さで捉えることができる。[14] LighthouseシステムはAlan Yatesにより設計されたもので、単純な光検出器を用いているが、2基のベースステーションから検知を行うことで精密な動作を実現している。[15]
フロントカメラ
[編集]ヘッドセット前面に取りつけられたカメラは、ソフトウェアに現実の部屋の物体を検知させるもので、"Chaperone"セーフティーシステムの一部として、これによりユーザーの衝突を防ぐなどの安全管理を行っている。[10][16]
コントローラ
[編集]トラッキングエリア内で動き回ってもしっかりと追従できるよう、多数のセンサが搭載されている。基本的にはコントローラーを握るように持ち、各指でボタンを押すことで操作する。[17]
周辺機器
[編集]2017年モーショントラッキング機器である「VIVE Tracker」の発売、「VIVE Deluxe Audio Strap」の発売を発売するなど、周辺機器も増強。2017年末にはベースステーションのアップデートが行われ、低コスト・高性能化されている。[要出典]
必要動作環境
[編集]- GPU: NVIDIA GeForce® GTX 970 / AMD Radeon™ R9 290 の同等品またはそれ以上
- CPU: Intel i5-4590 / AMD FX 8350 の同等品以上
- メモリ: 4GB 以上
- 映像出力: HDMI 1.4 または DisplayPort 1.2 以降
- USBポート: 1x USB 2.0 以上
- OS: Windows® 7 SP1、Windows® 8.1 以降、Windows® 10[18]
ゲーム
[編集]2016年2月29日の事前予約開始時点で、107本のゲームがVR対応を果たしている。[19]
医療用途
[編集]日本国内でPMDA(医薬品医療機器総合機構)から医療機器として正式に認められている製品として、姿勢バランスと認知処理能力の改善を目的とした「mediVR カグラ」が存在する [20]。
また人工関節の手術を行った患者向けにHTC Viveを利用してリハビリ支援を行う取り組みがあった[21]が現在はプロジェクト自体が中止になったと思われる[独自研究?]。
脚注
[編集]- ^ a b “HTC Re Vive”. 2016年7月10日閲覧。
- ^ “Advanced VR Rendering, Alex Vlachos, Valve”. 2016年7月10日閲覧。
- ^ “Can I use Vive with a Mac”. HTC Vive. 20 May 2016閲覧。
- ^ a b “Valve's VR headset is called the Vive and it's made by HTC”. The Verge. 1 March 2015閲覧。
- ^ a b “Valve is making a VR headset and its own Steam Machine”. Engadget. 1 March 2015閲覧。
- ^ “Valve showing off new virtual reality hardware and updated Steam controller next week”. The Verge. 1 March 2015閲覧。
- ^ “Valve's VR headset revealed with Oculus-like features”. The Verge. 1 March 2015閲覧。
- ^ “HTC Vive pre-orders to start on February 29”. Telegraph.co.uk. 22 January 2016閲覧。
- ^ “Valve, HTC Offering Free Vive VR to Developers”. The Verge. 6 April 2015閲覧。
- ^ a b “HTC Vive Pre impressions: A great VR system has only gotten better”. Ars Technica. 28 January 2016閲覧。
- ^ “Valve Is Bringing Native Unity Support To SteamVR”. uploadvr. 11 February 2016閲覧。
- ^ “Valve and HTC reveal Vive VR headset”. GameSpot. 1 March 2015閲覧。
- ^ “結局VRゴーグルはどれを買えばいいのか 手を出したいけど増えすぎて選べない人のための超絶詳しい“分類マップ&解説”(3/3 ページ) - ねとらぼ”. 2023年2月5日閲覧。
- ^ “HTC reveals virtual reality headset with Valve at MWC”. bbc.co.uk. BBC. 2 March 2015閲覧。
- ^ “This Is How Valve’s Amazing Lighthouse Tracking Technology Works”. Gizmodo. 2 July 2015閲覧。
- ^ “HTC: Why Vive Will Beat Oculus VR at Its Own Game”. Tom's Guide. 18 July 2015閲覧。
- ^ “多種多様なVRコントローラーの特徴と使い方、操作性について”. VR Journal. 2020年10月25日閲覧。
- ^ “Support - FAQS - What are the recommended system requirements?”. HTCVive.com. 20 June 2016閲覧。
- ^ Stead, Chris (29 March 2015). “107 games revealed ahead of HTC Vive pre-order launch”. Finder 29 February 2016閲覧。
- ^ “【日経メディカル】循環器科医が開発した「VRリハビリ」の実力 ゲームにより姿勢バランスと認知処理能力の改善図る”. Nikkei medical (2019年4月4日). 2019年4月4日閲覧。
- ^ “VRを使用したリハビリの臨床データの取得開始 アイデアクラウドと苑田会人工関節センター病院の取り組み”. Social Game Info (2017年1月19日). 2017年11月11日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- Github - ValveSoftware - OpenVR SDK
- HTC VIVE JAPAN (@HTCViveJapan) - X(旧Twitter)
- VIVE サポート@日本 (@ViveJapanSup) - X(旧Twitter)
- HTC VIVE JAPAN (vivejapan) - Facebook
- VIVE JAPAN - YouTubeチャンネル