新垣結衣、山田尚子監督のアニメ映画で声優 3人の主人公を導くシスターに
新垣結衣が、「けいおん!」「響け!ユーフォニアム」シリーズなどのアニメーション監督・山田尚子の長編アニメーション映画『きみの色』(8月30公開)で声優を務めることが18日、都内で行われた制作報告会で発表され、キャラクタービジュアルも公開された。新垣は、鈴川紗由、高石あかり(※高は「はしごだか」)、木戸大聖が演じる3人の主人公を導くキーマンとなるシスターを担当する。
本作は、人が色で見える女子高校生・日暮トツ子と、トツ子と同じ学校に通っていたが突然中退した作永きみ、離島に住む音楽好きで物静かな男の子・影平ルイ、それぞれ誰にも言えない悩みを抱える3人が音楽で心を通わせていくストーリー。『映画 「けいおん!」』『映画 「聲の形」』などの山田尚子が監督を務め、脚本を山田監督と「けいおん!」シリーズ以降、度々タッグを組んできた吉田玲子、音楽・音楽監督をアニメ「チェンソーマン」などの牛尾憲輔、キャラクターデザイン・作画監督をNetflixアニメ「DEVILMAN crybaby」や映画『映画ドラえもん のび太の新恐竜』などの小島崇史、キャラクター原案をイラストレーター、デザイナーのダイスケリチャードが務める。
声優としては、これまでテレビアニメ「デジモンセイバーズ」(2006~2007)、映画『超劇場版ケロロ軍曹』(2006)、『昆虫物語 みつばちハッチ ~勇気のメロディ~』(2010)などに参加してきた新垣。本作で演じるシスター日吉子は、トツ子が通う学校のシスター。同校の卒業生でもあり生徒たちの良き相談相手という設定。
新垣は「トツ子・きみ・ルイは個性豊かで本当に愛らしくて、試写のあとにそれぞれを演じられた鈴川さん・高石さん・木戸さんと顔を合わせた時は、まるで物語の中の3人に会ったかのような気持ちになって高揚してしまいました。ご本人たちが並んでいる雰囲気も、なんだか役にぴったりに感じて。シスター日吉子は、物語の登場人物の中では、大人たちとトツ子たちの間にいる人だと監督から説明をいただきました。トツ子たちに対して、他の大人たちよりもひとつ心の距離が近いというか、静かに、でも熱く、いや実は“かなり”熱く、トツ子たちを見守っている人です。気持ちをわかりやすくストレートに表すセリフはあまりない印象だったので、日吉子がなにか言葉を飲み込んだときの、その奥の気持ちはどんなものかを想像するのも、とてもやり甲斐ある作業でした。アフレコ本番は、山田監督と音響監督の木村さんをはじめスタッフの皆さんに、長い時間たいへん根気強く付き合っていただき支えていただきました。この場を借りて、改めて、本当にありがとうございました。ぜひ、たくさんの方に見ていただきたい映画です」とコメントを寄せている。
主人公のトツ子役に鈴川、きみ役に高石、ルイ役に木戸が決定。1600名を超えるオーディションを経て勝ち取った。(編集部・石井百合子)
【ストーリー】
高校生のトツ子は、人が「色」で見える。嬉しい色、楽しい色、穏やかな色、そして、自分の好きな色。そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。学校に行かなくなってしまったことを家族に打ち明けられていないきみ。母親に医者になることを期待され、隠れて音楽活動をしているルイ。トツ子をはじめ、それぞれが誰にも言えない悩みを抱えていた。バンドの練習場所は離島の古教会。音楽で心を通わせていく三人の間に、友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。周りに合わせすぎたり、一人で傷ついたり、自分を偽ったり……。やがて訪れる学園祭、そして初めてのライブ。会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは……。