福岡Rubyist会議04、やりますよ!
9月7日にやります。もうすぐあと一ヶ月!
まず、本イベント自体の紹介の前に、福岡でRubyのイベントを―カンファレンスをやるということに関するナラティブを形成したいのでそれを書きます。
§1. 独断と偏見による福岡でのRubyコミュニティの流れまとめ
福岡県は行政としてRubyでの開発や創業に力を入れていることは知られていますが、市井のRubyistとして、プログラマとしてRubyのことを話そうじゃないかという流れのコミュニティイベントも粛々とやっていっておりました。
(もちろん福岡県/福岡市ともにRuby関連のコミュニティ行事に多大な協力を継続的にいただいていますが、それはそれとして俺たちはボトムアップでもやってる感を出していきたい)
福岡ではRails Girlsも3回(北九州も含めば福岡県で4回!)開催、またFukuoka.rbのようなコミュニティミートアップもなんとか途切れずやってきたのですが、ある意味コミュ活の集大成として地域Ruby会議があるかなと思います。その流れにフォーカスします。
九州Ruby会議01/02、福岡Ruby会議01
私の移住が2012年末だったため、この3つのイベントに��関わっていませんが、福岡県がバーンとRubyの盛り上げを打ち出し、Rubyを使う動きが始まった初期に盛り上げ、「Rubyって言語があるんだぞ」ということを広く福岡コミュニティに知らしめた先人には感謝しかありません。
2013~: Fukuoka.rb (2nd season)
その後、私が移住した翌年、2013年の頭からFukuoka.rbは定期活動を再開しました。コンセプトは「無理しない」。すっかりオンライン化していますが今に至ります。
2017: 福岡Ruby会議02
今度は福岡市がスタートアップインキュベーションをバーンとしたタイミングで、大名小学校跡地をイベントスペースに使うことができるようになり、じゃあ… と思ってそこで(私が実行委員長として)開催したのが02でした。
基本的に自分が聞きたい話を選び、見たい人を見るという気持ちでやっていったんですが、とあるRubyKaigiスピーカーの方が実はこの02からRubyコミュニティを認識したんだよ、等の話も聞いて、いろいろなeffectがあった会議だったようです。
RubyKaigi 2019
02から2年後、コロナ禍前の最後のRubyKaigiは福岡で開催されました。Fukuoka.rbのコミュニティメンバーも巻き込まれつつ盛況に終わりました。
各所から「やりすぎ」の感想をいただいた伝説の回っぽくなっていますが、福岡のお祭り感を全世界のRubyistに知っていただけたのなら嬉しいなと思います。
2023: 福岡Rubyist会議03
コロナ禍は私たちにも影響が大きく、Fukuoka.rbもオンライン中心での開催を余儀なくされていましたが、jimlockさんを実行委員長として2023年に03がオンサイトで開催されました。
名称も「Rubyist会議」と改め、キーノートもスピーカーも骨太な感じで実施。個人的にもRubyと技術の話を思いっきりできる嬉しさを噛み締めました。
2024: 福岡Rubyist会議04
ということで今年です。ありがたくも2年連続開催ができました。
今回は実は大江戸Ruby会議の「生活発表会」のコンセプトに倣って、CfPを公開せずFukuoka.rbとドラゴンブック読書会 に関係する人々の「日々の活動」にフォーカスした会議を開催する試みをしています。
§2. 04の魅力って?
続いて、福岡Rubyist会議04 は(自分も話すことは置いといて)非常に楽しみに思っているのですが、どの辺が楽しみなのか言語化して見ました。
1. 福岡でリアルの場で Rubyist が集まれる
私は知っているんです。福岡地盤の企業やオフィスで、たくさんの人がRubyを書いていることを…。
一時期よりさらに多くの現場でRuby on Railsが使われるようになった印象があり、いろいろな背景からRubyをお仕事で使う人も増えているように思うのですが、ただ、Rubyの持っている文化やポテンシャルは、単にお仕事で触れるだけでは勿体無いかもしれません。
私は何度か言っていますが東京Ruby会議05に参加してコミュニティに触れ、「自分はRubyを一人で書いてるんじゃないんだ」と強く感じたことが強く印象に残り、10年以上ここまでコミュニティ活動を続けているモチベとなっています。
04で、福岡で普段Rubyを触れている人に会いたい! と思いますし、また、普段Rubyを触れている日本全国の人と交流できる機会でもあります。この気持ちは02を主宰して以来ずっと変わっていないものでもあります。
2. 「言語づくり」に関する話も聞ける
Rubyist会議、と言いつつ福岡近辺のソフトウェアエンジニア全員にお勧めできるカンファレンスだと思っていて、その理由の一端が、「言語づくり」を深掘りした一連のトークにあります。
まず、スピーカーのお二人は、お二人ともCRubyコミッタであり、言語のパーサ周辺の知見が深いプログラマです。また、「ドラゴンブック」に関わるスピーカーのみなさんは、それぞれの興味の観点からコンパイラやプログラミング言語に関する話をしてくれると思います。ものによっては多分ほぼRubyについて言及しないのかもと思っていて、それはそれかなと思っています。
個人的にプログラミング言語自体の開発に関するトピック(レキサ、パーサ、コンパイラ、リンカ、VM、JIT、型、などなど…)は、ソフトウェア開発の一丁目一番地みたいな内容だと思っています。それくらい学ぶことで地力が強まり、また汎用的なトピックだと思います。
が、アカデミアでもなければ、特に日本では意外とそういう話ができるカンファレンスはないように思い…(それこそRubyKaigiぐらいなのかもしれない)。
ソフトウェアづくりを深掘りする場としてもお勧めできると思っています。
3. どう考えてもこの場でしか聞けなそうなトークセッションが…
今回は、Fukuoka.rbとドラゴンブックの人たちの生活発表と共に、Rubyコミュニティから角谷さん、松田さん、+きしだなおき氏によるトークセッションも準備されています。
きしだなおき氏は福岡ではビールの人、そして多くの著書や実績を持つJavaプログラマとして知られています。でも今回はRubyのイベントのような… しかし角谷さんたちにもJavaの時代が…? みたいな繋がりから始まり、とにかくこの場でしか聞けないようなトークが聞けます、ってjimlockさんが言っていた。
福岡らしい技術コミュニティを跨いだぶつかり合いが見れるかもしれませんし、そうでもないかもしれません。個人的にもとても楽しみです。
いかがでしたか? なお本文中でも言及しましたが、私 @udzura も発表者の末席におりまして、「Rubyをこじらせて(仮題)」というメタにも程があるテーマでお話をする予定です。しかもこのタイトルでwasmの話をします。マジですよ。
夏の始まりを感じさせてくれたRubyKaigi 2024を思い出しつつ、夏の終わりに福岡市博多区で Ruby について語り合いましょう。お会いできるのを楽しみにしています。
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