Windows Media Playerを利用していると、ある時急に「サーバーの実行に失敗しました」と表示され、メディア再生機能が使えなくなるケースがあります。
また、Windows Media Playerが起動時にエラーが表示され、アプリケーションが動作しない状況になるケースもあります。
本記事では、Windows10のWindows Media Playerで「サーバーの実行に失敗しました」のエラーが表示される時の対処法を紹介します。
複数の原因が考えられるトラブルですので、エラーの発生した状況を観察しながら有効と思われる対処法を試してみてください。
この記事の内容
対処1: Windows Media Playerを再起動する
Windows Media Playerの一時的なエラーが原因の場合は、アプリケーションを再起動するだけで問題を解消できることがあります。
次の手順で、Windows Media Playerを完全に終了してから再度起動してみて下さい。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- 「プロセス」タブで「Windows Media Player」を選択して「タスクの終了」をクリックします。
- 再度Windows Media Playerを起動します。
Windows Media Playerが起動したら、「サーバーの実行に失敗しました」のエラーが出ないか確認して下さい。
対処2: メディアライブラリを復元する
Windows Media Playeのメディアライブラリが破損していることが原因で、「サーバーの実行に失敗しました」のエラーが出るケースがあります。
そのため、次の手順でメディアライブラリの復元を行ってみてください。
- Windows Media Playerを起動します。
- ウィンドウ上部にある「整理」ボタンをクリックし、「レイアウト」→「メニューバーの表示」にチェックを入れます。
- 画面上部のメニューバーにある「ツール」をクリックし、「詳細設定」→「メディアライブラリの復元」を実行します。
以上でメディアライブラリの復元は完了です。Windows Media Playerを再起動し、エラーが解決したか確認します。
Windows Media Playerが起動できない場合
エラーが出てWindows Media Playerが起動できない状態であれば、次のようにライブラリ情報を手動で削除して初期化してください。
- 「スタート」ボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウに次のパスを入力してから「OK」をクリックします。
%LOCALAPPDATA%\Microsoft\Media Player
- Media Playerフォルダが表示されます。フォルダ内にある.wmdbの付くファイルを全て削除します。
- 削除後、Windows Media Playerを起動するとライブラリが再構築されます。
対処3: ライブラリ共有を停止する
Windows Media Playerのライブラリ共有機能を停止することで、「サーバーの実行に失敗しました」のエラーを解消できることがあります。
ライブラリ共有機能とは、同一ネットワーク上、つまり自宅や社内にある他のWindowsパソコンとコンテンツ(音楽・画像・動画)を共有するための機能です。この機能が必要なければ機能の無効化を試して下さい。
また、ライブラリ共有を停止する場合は、Windows Media Player Network Sharing Service(ライブラリ共有を使うために必要なサービス)も無効化することをおすすめします。
ライブラリ共有機能を無効化するには、次の手順で操作します。
1.ライブラリ共有機能が無効化する
- 「スタート」ボタンをクリックしてアプリ一覧を表示した後、「Windowsシステムツール」フォルダ内にある「コントロールパネル」をクリックします。
- コントロールパネルが開いたら、「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」とクリックして進んだ後、ウィンドウ左にある「メディアストリーミングオプション」をクリックします。
- 上記の項目が見つからない場合は、表示方法を「カテゴリ」に変更して下さい。
- 「コンピューターやデバイスのメディアストリーミングオプションを選択してください」という画面が表示されたら、「すべて禁止」ボタンをクリックしてから、「OK」をクリックします。これ���ライブラリの共有機能が停止します。
- メディアストリーミングオプションをクリックした後、「メディアストリーミングが有効になっていません」と表示される場合は、既にライブラリ共有機能が無効化されているため、設定を変更する必要はありません。
2.Windows Media Player Network Sharing Serviceを停止する
ライブラリ共有機能が無効化できたら、続いてWindows Media Player Network Sharing Serviceを停止して下さい。
- 「スタート」ボタンをクリックして「Windows管理ツール」フォルダを探して展開し、フォルダの中にある「サービス」の項目をクリックします。
- サービス管理ツールウィンドウが開きます。中央のリストをスクロールし、「Windows Media Player Network Sharing Service」の項目を探してダブルクリックします。
- プロパティウィンドウが開きます。「全般」タブ内にある「スタートアップの種類」を「無効」に変更します。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。その後、サービス管理ツールウィンドウを閉じてからパソコンを再起動します。
設定の変更ができたら、Windows Media Playerを起動して問題のエラーが解決したか確認して下さい。
対処4: jscript.dllとvbscript.dllを再登録する
ライブラリの「jscript.dll」及び「vbscript.dll」がレジストリに正しく登録されていないことが原因で、Windows Media Playerで「サーバーの実行に失敗しました」のエラーが発生することがあります。
そのため、次の手順でそれぞれのライブラリを再登録を試してみてください。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- Windows PowerShellウィンドウが開きます。PowerShellウィンドウで次のコマンドを直接入力し、エンターキーを押します。
regsvr32 jscript.dll
- 上記のコマンドをコピーした後、PowerShellウィンドウ上を右クリックすると貼り付けができます
- プロセスが成功すると「成功しました」とポップアップが表示されます。「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
- 続いて、今度は次のコマンドをPowerShellウィンドウに入力してエンターキーを押します。
regsvr32 vbscript.dll
- 同様にプロセスが完了すると「成功しました」と表示されます。
- 「OK」ボタンをクリックした後PowerShellウィンドウを閉じます。
以上で、「jscript.dll」と「vbscript.dll」をレジストリに再登録することができます。Windows Media Playerを起動してエラーが解決したか確認します。
対処5: ユーザーアカウントの権限を変更する
ユーザーアカウントの権限に問題があり、Windows Media Playerで「サーバーの実行に失敗しました」のエラーが発生する場合があります。
そのため、ユーザーアカウント設定にて、管理者グループをローカルサービスに追加することでエラーを解消できるケースがあります。次の手順で設定を試して下さい。
- 「スタート」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウに次のコマンドを入力し、エンターキーを押します。
net localgroup "Administrators" "NT Authority\Local Service" /add
- 「コマンドは正常に終了しました」または「既にグループのメンバーです」と表示されれば完了です。操作を終えたらPowerShellウィンドウを閉じます。
Windows Media Playerを起動して問題の確認を行��ます。
対処6: セーフモードを試す
セキュリティソフトやバックグラウンドアプリが「サーバーの実行に失敗しました」エラーの原因になることがあります。
原因の切り分けのため、セーフモードで起動した状態でエラーが発生するか調べてみてください。セーフモードでパソコンを起動する手順については、次のページを参照してください。
セーフモードで起動してエラーが出なくなるようであれば、パソコンにインストールされているアプリのどれかが問題を起こしていると判断できます。
解決した場合は、常時起動しているアプリや、最近インストールしたアプリを停止・アンインストールを行って下さい。