<実業家のマスクや実務家のバンスといった天才級の頭脳を周囲に置いた二期目は、現実的な保守路線へと帰結するのでは> 米大統領選の結果が判明しました。投票日の深夜から翌日未明にかけて当確が出るというのは、2016年以前に戻ったようでもありますが、とにかく混乱した2020年と比べると、画期的な改善を見たと思います。共和党が前回は否定していた期日前投票、郵送投票を認めて積極的に投票を促したことに加えて、これを受けて各州の選管が作業の前倒しを徹底するなど、事務方の努力が実ったわけです。選挙結果の信頼性も含めて、民主主義は機能したとも言えます。 それはともかく、一度落選して退任した大統領が再び当選して就任するというのは、1892年に民主党のグローバー・クリーブランドが2度目の当選をして以来となります。この時も、雇用と関税をめぐるバトルが激しく、労働者の利害を代表して大企業を批判したことで、クリーブラン